呂布カルマとペット「ヒキガエルの印象は"おとなしいハムスター"」
『週刊プレイボーイ』でコラム「呂布カルマのフリースタイル人生論」を連載している呂布カルマ
ラッパーとしてはもとより、グラビアディガー、テレビのコメンテーターなど、多岐にわたって異彩を放っている呂布(りょふ)カルマ。『週刊プレイボーイ』の連載コラム「呂布カルマのフリースタイル人生論」では『ペット』について語った。
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★今週のひと言「金魚、トカゲ、ヒキガエル......。愛すべきペットとの生活の裏側」
今回は俺の趣味のひとつであるペットの話。
昆虫の飼育の話は過去にした気がするけど、芋虫から始まり羽化したらお別れ前提の虫は、しょせんひと夏のアバンチュールであり、ペットとは少し感覚が違う。
ついでにペットの概念的な話をしておくと、いわゆるペットショップの主力である犬猫は現代においてはそろそろ家族のレベルまで引き上げていいのではなかろうか。
実際犬猫を飼っている人たちは、そーゆー感覚の人が多い。
俺にとってのペットは小動物だ。
都市生活において、さらに賃貸暮らしの宿命ともいえるが、犬猫の飼育はなかなかにハードルが高い。
厳密なルールはさておき賃貸でもなーなーで飼い始められるのが小動物。最大でウサギ、小鳥程度か。
それが俺の考える現代のペットの定義だ。
そんな俺が現在飼育しているのが金魚、フトアゴヒゲトカゲ、ヒキガエル2匹。まごうことなきペットたち。
この中で一番歴が長いのが金魚。20代で無職だった頃、お祭りですくった金魚が始まりだ。
すぐにその魅力に取りつかれた俺は、品種を吟味し水槽内の色や形のバランスを考えつつ金魚生活を続けている。
金魚やコイは池に泳いでいるのを上から見るのが醍醐味(だいごみ)なのだが、まだ自宅に池を持てない俺は不本意ながら水槽でせわしなく泳ぎ回る金魚たちを横から眺めている。
次がフトアゴヒゲトカゲ。もともとはレオパ(ヒョウモントカゲモドキ)を飼いたかったけど、嫁さんから猛反対を受けて諦めていたところ、近所に暮らしていたブリーダーさんから偶然譲り受けたのがフトアゴヒゲトカゲだった。
嫁さん的にはフトアゴならいいらしい。なんの差かわからん!!
フトアゴは現在では2代目で、初代は当時ハマっていた漫画『キングダム』から取って大将軍、2代目は当時ハマっていた映画『RRR』の主人公から取ってビームだ。
われながらネーミングの動機が一貫している。
そしてヒキガエル。いわゆるガマガエルってやつだ。
忍者が乗っかってるアイツね。
アマガエルなんかに比べたら格段にデカいし、イボイボだし、何よりブフォトキシンという毒を出す一般的には嫌われ者だ。
しかしその毒はガマの油とも呼ばれ、薬として売られていた。一部の物好きはその幻覚成分を求めて自ら摂取したりもするらしいのだが、わが家でヒキガエルの飼育を始めて3年以上、一度も毒なんか出したためしがない。
一般的にカエルは跳びはねたり、ヌメヌメしたりしているイメージがあるだろうが、ヒキガエルはのしのしと歩く。水生のカエルではないので肌はサラサラで、濡れていない。
ゲロゲロとうるさく鳴くこともなく、よく見ると愛らしい顔をしている。
飼育してみた印象としては"おとなしいハムスター"だ。さらに1、2年が寿命のハムスターと違って、10年ほど生きるという。そのぶん愛着も湧くというわけだ。
だけど一番のネックは餌だ。生きた虫しか食べてくれない。つまり餌用の虫も並行して飼育する必要があるということだ......。
2匹のヒキガエルのために120匹のデュビア(ゴキブリ)を飼育する地獄みたいなケースがあるのだ。
そこさえクリアしてしまえばこんなにかわいいペットはない。
撮影/田中智久
記事提供元:週プレNEWS
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