105位の救世主はレッドパター⁉ 新作パターを即投入した古川雄大は苦手克服へ「あしたが楽しみ」
<バンテリン東海クラシック 初日◇2日◇三好カントリー倶楽部 西コース(愛知県)◇7300ヤード・パー71>
「75になってもおかしくない69でした」。1イーグル・2バーディ・2ボギーでラウンド。古川雄大(ゆうき)は首位と3打差の26位タイで終えた初日を振り返った。
福岡県出身の古川は、ルーキーイヤーの2020-21シーズンに未勝利ながら賞金ランキング30位で初シードを獲得。同郷のレジェンド・手嶋多一が称賛するショット力が武器だ。シード1年目の22年は5月に左足首のじん帯損傷を損傷などもありシード権を手放す。以後、ポテンシャルを発揮できずにシードの復帰に板っていない。その大きな要因はパッティングにある。
1、2年目こそ平均パット数の順位は60位台だったが、今季の平均パット数は1.8154で105位。「パッティングさえよければという選手なので…」と自身のウィークポイントは自覚しており、これまで試行錯誤を繰り返してきた。
今年9月から谷将貴コーチと契約し、スイングとともにパッティングの修正も行っている。パッティングは「フォローでヘッドを左に引っ張るクセがあって、真っすぐヘッドを出す意識をしています」と取り組みは明確だ。
谷コーチとの修正を進める中で、“救世主”に出会った。今週から男女のツアー会場で支給が始まったオデッセイの未発表モデル『スクエア2スクエアトライホット』である。オデッセイのゼロトルクシリーズの新モデルで、シャフトが斜めになっておらず、通常のセンターシャフトに近いのが特徴の一つ。ヘッドが赤と黒の目立つカラーリングで、興味を持つ選手も多かったが、この日の古川の手にはマレット型『ロッシー』のレッドパターが握られていた。
「オデッセイのレップの方が『いいセンターシャフトのパターができたから試してみよう』と用意してくれました」。練習日に渡された新作パターを使うと「ぼこぼこ入りました」と即投入を決断した。
「センターシャフトで浅重心の設計、フェースの開閉も少ないので僕がいまやっているヘッドを真っすぐ出す動きがやりやすいんです。やわらかいインサートも僕の飛び感と合っています」と技術的に修正したい部分とパターの特徴がマッチしている。
この日はその効果もあってか、5メートルのパーパットを皮切りに、これまで苦しむことの多かった2メートル前後のパーパットを何度も沈めた。
ただ14番で「悪い癖が出た」と1度3パットのボギーを喫した。気持ちが落ちかけたが続く15番パー5ではピンまで200ヤードの2打目を7番アイアンで1メートルに寄せてイーグル。「吹っ切れてやれました」と最終18番でも2メートル強のパーパットも沈めた。「75」になりそうなところパット力で「69」でまとめる一日となった。
この日のパット数は27。「グリーンに乗ってないですから」と笑って話すが、「いいショットも打てているので、27パットとショットが噛み合ったらビッグスコアが狙えそうです。久しぶりにあしたが楽しみです」。新作レッドパターが105位の古川を救ってくれるかもしれない。(文・小高拓)
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