1日限りの久々タッグ 馬場咲希の『66』を後押しした父の一言「攻める気持ちで」
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イチオシスト
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イチオシ編集部 旬ニュース担当
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<アジアパシフィック女子アマチュアゴルフ選手権 最終日◇6日◇サイアムカントリークラブ ウオーターサイドコース(タイ)◇6309ヤード・パー72>
アジア太平洋地域ナンバー1決定戦に出場した馬場咲希(代々木高2年)。最終日に「66」をマークして、終わってみれば6位タイ。この最終日の飛躍を支えたのは、父の哲也さんだった。
3日目までは現地のハウスキャディにキャディバッグを運んでもらっていた。ラウンドを見守っていた父は、3日目にショートパットを外す娘の姿を見て、最終日にキャディをすることを提案。「全米女子アマ」を制する前は、父と二人三脚で試合に臨んでいたが、最近は父の出番はなく、久しぶりのタッグとなった。
ハウスキャディと言葉が通じずに一人で黙々とラウンドをしていたが、「お父さんがキャディをやってくれていろんな話をしながらラウンドできたので、ありがたい」と、最終日は終始明るい表情を見せていた。
ラウンド中の父はただの話し相手だけではない。自信を無くしていた娘の背中を押す役目も担っていた。飛距離が武器の馬場は、3日目までのパー5の累計スコアは2バーディ・2ボギーのイーブンパー。バーディが欲しいホールとしては少々寂しい。だが、最終日は4つのうち2つのホールでバーディを奪った。「3日目までとパー5の攻め方を変えてバーディが獲れました」と話したが、大きく変化したのは後半の6番と8番である。
6番と8番はともにグリーンの手前やサイドには池があり、グリーンに近づくにつれて落としどころが狭くなる。「今週はショットの自信がなくて」と、3日目まではセーフティを優先してパー5の2打目はアイアンで打つことが多かった。しかし最終日の6番は、「(落としどころが)一番狭いところだったので私は刻みたいっていったんですけど、『攻める気持ちでいきな』と言われて、3番ウッドで打ちました」。
父に背中を押されて3番ウッドを持った2打目は、狭いフェアウェイをきっちりとらえて、50ヤードほどの3打目を1メートルに寄せてバーディ。8番は「二人で決めて」2打目を3番ウッドでグリーン近くまで運び、こちらも1メートルに寄せて「4」を奪った。2ホールとも、父の言う「攻める気持ち」が引き寄せたバーディである。
インスタートだった馬場は、この終盤の2つのバーディによってトップ10入りを決めた。「結果を残したい」とタイに乗り込んだ。しかし、その意識が強すぎて自分に重圧をかけて、逆に「スコアを落としたくない」という守る形になり、伸ばし損ねていた。最終日は池を恐れずに攻めたことでバーディにつながった。この結果は自信回復のひとつのきっかけとなる。
最終日の「66」は父の助言なくしてはなかったかもしれない。タイから日本に帰るとすぐに国内女子ツアーの「伊藤園レディス」、「大王製紙エリエールレディス」と続く。「結果を気にせず、自信を持ってポジティブにやりたい」。最終日のゴルフで少しの自信を取り戻した、馬場の国内戦に注目したい。(文・小高拓)
<ゴルフ情報ALBA Net>
アジア太平洋地域ナンバー1決定戦に出場した馬場咲希(代々木高2年)。最終日に「66」をマークして、終わってみれば6位タイ。この最終日の飛躍を支えたのは、父の哲也さんだった。
3日目までは現地のハウスキャディにキャディバッグを運んでもらっていた。ラウンドを見守っていた父は、3日目にショートパットを外す娘の姿を見て、最終日にキャディをすることを提案。「全米女子アマ」を制する前は、父と二人三脚で試合に臨んでいたが、最近は父の出番はなく、久しぶりのタッグとなった。
ハウスキャディと言葉が通じずに一人で黙々とラウンドをしていたが、「お父さんがキャディをやってくれていろんな話をしながらラウンドできたので、ありがたい」と、最終日は終始明るい表情を見せていた。
ラウンド中の父はただの話し相手だけではない。自信を無くしていた娘の背中を押す役目も担っていた。飛距離が武器の馬場は、3日目までのパー5の累計スコアは2バーディ・2ボギーのイーブンパー。バーディが欲しいホールとしては少々寂しい。だが、最終日は4つのうち2つのホールでバーディを奪った。「3日目までとパー5の攻め方を変えてバーディが獲れました」と話したが、大きく変化したのは後半の6番と8番である。
6番と8番はともにグリーンの手前やサイドには池があり、グリーンに近づくにつれて落としどころが狭くなる。「今週はショットの自信がなくて」と、3日目まではセーフティを優先してパー5の2打目はアイアンで打つことが多かった。しかし最終日の6番は、「(落としどころが)一番狭いところだったので私は刻みたいっていったんですけど、『攻める気持ちでいきな』と言われて、3番ウッドで打ちました」。
父に背中を押されて3番ウッドを持った2打目は、狭いフェアウェイをきっちりとらえて、50ヤードほどの3打目を1メートルに寄せてバーディ。8番は「二人で決めて」2打目を3番ウッドでグリーン近くまで運び、こちらも1メートルに寄せて「4」を奪った。2ホールとも、父の言う「攻める気持ち」が引き寄せたバーディである。
インスタートだった馬場は、この終盤の2つのバーディによってトップ10入りを決めた。「結果を残したい」とタイに乗り込んだ。しかし、その意識が強すぎて自分に重圧をかけて、逆に「スコアを落としたくない」という守る形になり、伸ばし損ねていた。最終日は池を恐れずに攻めたことでバーディにつながった。この結果は自信回復のひとつのきっかけとなる。
最終日の「66」は父の助言なくしてはなかったかもしれない。タイから日本に帰るとすぐに国内女子ツアーの「伊藤園レディス」、「大王製紙エリエールレディス」と続く。「結果を気にせず、自信を持ってポジティブにやりたい」。最終日のゴルフで少しの自信を取り戻した、馬場の国内戦に注目したい。(文・小高拓)
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