"神回確定"の神宮球場プレミアムシート観戦記【山本萩子の6-4-3を待ちわびて】第185回
今年もたくさん足を運んだ神宮球場で、実は先日、生まれて初めての体験をしてきました。それは、「伊藤忠プレミアムシート」で観戦すること。
「伊藤忠プレミアムシート」、最高の空間でした!
きっかけはこの連載の担当さんから、「今度、神宮の特別な席で野球を見ませんか?」という連絡でした。なんでも、お知り合いの筋金入りなヤクルトファンの方が、このスペシャルシートに当選したということで、私たちもありがたくご一緒させていただくことになりました。
今回観戦した「伊藤忠プレミアムシート」は内野の中段に位置しています。神宮に通っている方は、フェンスで囲まれた座席を目にしたことがあると思いますが、どんな場所なのだろうと思っていました。
結論から言うとこの席、最高でした。そして、人生で一番快適な野球観戦でした。
今回は、よかった点などを具体的にご紹介したいと思います。
今回座るのは1塁側の5名席。ウッドデッキ調にデザインされたボックス席が、そのまま私たちの席になっているようです。少し小上がりのような作りで、隣の一般席とは少し距離もあります。
球場のなかに仕切られたプライベートな空間があるようで、なんとも贅沢な気分。張り切って17時過ぎには着いてしまって、ヤクルトの選手たちのキャッチボールを眺めながら、早速1杯目のビールで乾杯。この日は、それまでの暑さが嘘のようにとても涼しかったのですが、秋の気配が近づいてきた神宮で飲むビールも格別でした。
もちろん、早い時間からビールをいただきました
こちらのプレミアムシートで何より驚いたのが、席の広さでした。お風呂以外ではあまり使わない表現かもしれませんが、この席は余裕で足を伸ばせます。3人がけのベンチを挟むようにイスが2つあって、すべての席に背もたれがあります。座り心地も最高。今回もビニール袋を持ってきたけれど、後ろの人のビールが我が身に降り注ぐこともなさそうです(笑)。
席の前方には大きな机があり、そちらも自由に使えます。普段は隣の人に当たらないよう、肩と膝をすぼめながら足元のドリンクホルダーにカップをおさめますが、ここではビールも食べ物も広げ放題。さらにこの席、なんと球場グルメのデリバリーサービスまで対応しているとか。自宅のリビングのようなくつろいだ状況で、野球が見られるのです。
夕焼けがきれいだった西の空もすっかり暗くなり、試合前にナイターに明かりが灯るほど、日も短くなってきました。日が落ちるとさらに秋らしさが深まり、ひんやりと心地いい風が神宮に吹いています。
この日の先発は、移籍後初の神宮での登板、そして古巣・阪神戦に初登板の青柳晃洋投手。相手スタンドからも歓声と温かな拍手が沸いています。試合開始前に2杯目のビールがなくなりそうで、慌ててビール販売の女性に手を挙げると、すぐに気づいてくれました。
気候と座席のあまりの快適さに、試合前からすでに"神回確定"といったところでしたが、実際の試合も神ゲームでした。
青柳投手は先制を許したものの5回を2失点にまとめ、山田哲人選手・中村悠平選手の連打でチャンスを作り、同点に追いつきます。リリーフ陣が安定した投球でつなぎ、8回にオスナ選手のホームランで勝ち越し。最後は、クローザーの星知弥投手が締めます。点差が詰まった、非常に緊張感のある好ゲームでした。
得点が入ったら、みんなで東京音頭!
ちなみに、席の位置も絶妙なんです。ちょうど1塁と3塁ベースの延長線上、スタンドの中段あたりに位置していて、球場全体が俯瞰できる開放感と、打球や送球のスピードも感じられる臨場感、どちらも兼ね備えています。
グラウンドが見える角度もよく、青柳投手のボールの浮き上がるような軌道も、オスナ選手の打球がライトスタンドに吸い込まれていくまでの一部始終も、はっきりと見えました。最高の試合と最高のロケーション、とにかくビールが進んで仕方がありません。広い座席でリラックスした状態で最後まで試合を楽しむことができました。
神宮球場にはこの伊藤忠プレミアムシートをはじめ、さまざまな企業が協賛する「○○シート」と名のつく席があります。例えば、内野スタンド上段にある「ジャックロード応燕シート」も机のある見晴らしのいい席ですし、外野にも応援の雰囲気を感じながらゆったりと過ごせる席もいくつかあります。
それぞれの特徴や、発売時期・抽選方法などは、球団公式のホームページや、チケット申し込みの特設サイトなどを見てみてくださいね。
神宮球場にある各シート(写真はチケットサイトより)
どの席も人気が高く抽選は厳しいようですが、私もいつか「伊藤忠プレミアムシート」に両親を連れてきたい。その夢を叶えるべく、来シーズンは積極的に応募すると決めました。みなさんも夢のプレミアムシート、一度体験してはいかがでしょう。
それではまた来週。
構成/キンマサタカ 撮影/栗山秀作
記事提供元:週プレNEWS
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