「悪夢」に出てきた“池ポチャ敗戦” ルーキー・荒木優奈は先週の悔し涙を2勝目の力に
<ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン 事前情報◇25日◇利府ゴルフ倶楽部(宮城県)◇6590ヤード・パー72>
先週行われた「住友生命Vitalityレディス 東海クラシック」。首位のひとりとして迎えた最終18番パー4のティショットを池に入れ、今季2勝目のチャンスが消えたルーキー・荒木優奈。宮城に移った今も、「うん…多分、切り替えはできています…けど、思い出したらめっちゃ腹がたつ」とその心中は複雑だ。
「このホールで(優勝が)決まるかもしれないと思ったら、ちょっと緊張しちゃいました」。9月の「ゴルフ5レディス」で初優勝を挙げているが、何度経験しても、やはり優勝争いのプレッシャーから逃れる術などない。池に落とした後については、「3打目で乗せられたら、パーでワンチャン(優勝の可能性も)あるかなと切り替えられた」というが、それを寄せきることができず、敗戦を覚悟。自然と涙がこぼれてきた。
その日は「もう寝られなくて」と、悔しい気持ちを胸に一夜を明かしたという。「3回ぐらい寝て起きて、寝て起きてを繰り返して。寝るたびに、そのティショットが出てくるんです。その日の睡眠だけで3回も同じ夢を見て…悪夢でした」。ただ、こんな苦味も20歳にとっては、今後の糧になる。
昨年、2度目の挑戦でプロテストに合格。2022年「日本ジュニア」優勝などのアマチュアタイトルを引っ提げ、鳴り物入りでプロに転向すると、QTランク37位で迎えたルーキーイヤーは、ここまで1勝を含むトップ10入り9度とその実力を発揮している。メルセデス・ランキングも現在10位。さらに上を目指せる位置だ。
本人はここまでを、「そもそもの想像はあまりしてなかったけど、いい方なのかなって思います。もうちょっと早く優勝したかったですけど。85点くらい」と自己評価を下す。今週の試合を終えると第2回リランキングが実施されるが、優勝により、その争いとは無縁になった。次の勝利に集中できる。
「優勝しないとこの悔しさは晴らせないと思う。しっかり今週も優勝を目指して頑張ろうと思います」。今週のコースについては、「ラフに入ると(グリーンで)止まらないから、ちょっと難しそう」と感じた。ここでもティショットがカギを握る。借りを返すにふさわしい場所だ。
<ゴルフ情報ALBA Net>
記事提供元:ゴルフ情報ALBA Net
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。