“替えない男”がBS新ボールを即投入&高評価 平均飛距離1位の新星も「風に強い」とお気に入り
替えない男が即、実戦投入をした。先週開催された男子ツアー「ANAオープン」のほか国内女子、シニアでブリヂストンから来年発売の新ボール『ツアーBX』と『ツアーBXS』の支給が始まったが、昨季賞金ランキング6位の木下稜介がいきなり、そのANAオープン本戦で使用した。
ツアー通算3勝の木下は、昨年からクラブ契約フリーに。「方向性を重視」したドライバーは2022年モデルのキャロウェイ『ローグST MAX』を選ぶなど、こだわりが強く14本の中に最新モデルはない。新モデルもテストするが自分に合ったギア選びは慎重だ。
ボールについても、これまでは新モデルが出てもシーズン中に替えることはしてこなかった。だが、今回は新しい『ツアーBX』の投入に踏み切った。「慣れないといけないと思って。オフのテストと試合では全然違うので、試合で使わないと本当の性能も分からない。“まずは使って慣れてみよう”と最近は考え方を変えました。気にしすぎてボールチェンジできないのもダメだと思って」。自分のプラスになるいいものは取り入れたい。試合で使用して初めてその答えが出せるという。
実際に使用すると、大きな違いはないものの細かいところで高評価。ショットでは「(前作と比べて)しっかり感が出ました。硬すぎるのは嫌なんですけど、手応えを感じます。アイアンショットとか特に球が当たった感じが手に伝わりやすくて、芯に当たると気持ちいいです」。
ショートゲームでも好感触。「若干打ち出しが高くなった気がします。前作は柔らかかったので低く出てスピンというイメージでしたが、ちょっと高く出てほどよく止まるみたいな。フェースに乗りすぎて、スピンが効いて手前で止まるのも改善されて、使いやすくなりました」と話す。
そして、「一番の変化」というのが風への強さ。もともと風に影響を受けにくいことがウリのボールだが、さらに進化したという。「アゲンストでやられたと思っても、けっこう耐えるしドライバーでは前に行きます。そこは進化を感じます。今週は風が強かったので、その変化を余計に感じた。替えてよかったです」。少し薄い当たりでも横風に流されず、アゲンストも切り裂いていく感触を受けた。シーズンが本格化する秋に向けて大きな武器になりそうだ。
また、大会4日間の平均飛距離311.78ヤードで1位を獲得し、年間のドライビングディスタンスは318.63ヤードで今大会後に河本力を抜いて1位になった、22歳の飛ばし屋・内山遥人も『ツアーBX』を投入していた。
「ショットでは気持ちしっかりしている感じがありました。ドライバーの時は“バチッ”と打ってる感とか弾いている感じがあります。僕の中ではしっかり打感がある方が好きなので打ちやすい。あとは風の対しての強さを感じるので、多少アゲンストでも前に行ってくれます」。平均飛距離3年連続1位の河本を脅かす22歳にとって、新ボールは追い風になりそうだ。(文・小高拓)
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