まさに正念場! 監督解任ブーストの効果なく苦しむ4位のFC大阪が、勝点6差の2位栃木Cとの“6ポイントマッチ”に挑む【明治安田J3リーグ第27節プレビュー】
明治安田J3リーグの第27節が、13日(土)、14日(日)、15日(祝・月)に開催される。自動昇格争い、J2昇格プレーオフ出場権争い、残留争いとそれぞれのバトルが本格化する中、どのチームも勝点3を目指して火花を散らす。
15日の敬老の日に組まれているカードに注目が集まる。勝点45で4位のFC大阪と勝点51で2位の栃木シティの一戦は、昇格争いを大きく左右する直接対決となるだろう。両者の差は6ポイント差。その差が縮まるか、広がるかで今後の戦いぶりは変わってくるはずである。
ホームでこの一戦を迎えるFC大阪は、今シーズン最大の正念場に立たされている。3週間のサマーブレイク明け初戦となった第23節のザスパ群馬戦で0-2と完封負け。第24節ヴァンラーレ八戸戦は後半アディショナルタイムのゴールで辛くも追い付き、首位との攻防戦での最悪の結果は何とか回避。十分に自動昇格を狙い位置に踏みとどまった。
ところが、ここからクラブは苦しい時間を過ごす。その八戸戦の翌日に大嶽直人監督との契約解除を発表。後任には薮田光教ヘッドコーチが就いた。ただ、この“劇薬”の注入も、現在のところプラスには進んでいない。新体制の初戦となった前々節のSC相模原戦をホームで0-2と落とすと、前節のツエーゲン金沢戦も1-2で敗戦。今シーズン初の連敗となり、自動昇格争いから一歩後退を余儀なくされた。
このような状況で迎える2位との直接対決は、ただの1試合と扱えない重要なゲームとなる。ここで薮田監督体制での初勝利をつかめれば、息を吹き返せる可能性は高いが、3連敗となれば6位まで転落する可能性もある。踏ん張りどころの大一番。どのように乗り越えるか、クラブの総力の見せどころである。
反対に栃木Cは、第21節から第24節まで2分け2敗と勝ち切れない時期もあったが、ここにきて2連勝と復調。アスルクラロ沼津に5-4、松本山雅に3-2と2試合続けて派手に撃ち合う展開になっているが、自慢の攻撃力を活かして接戦をものにできている。FC町田ゼルビアから獲得した夏の新戦力のバスケス バイロンもさっそくフィットし、2試合連続ゴール中とすでにチームの力になっている。
今回はアウェイ大阪に乗り込むゲームであり、相手は尻に火が点いた状態と戦いづらさはあるが、ここで勝点3を積めれば2位以内の確保に大きく前進できる。5月の前回対戦ではホームで勝ち切った相手にダブルを食らわせてJ2昇格に前進したい。
また、監督人事に揺れる高知ユナイテッドSCはホームに栃木SCを迎え撃つ。秋田豊監督に続き、神野卓哉監督代行もチームを離れる決断をした中でどのような姿を見せるのか、注目が集まる。
そのほかのゲームを見ると、中断明けの4試合で15ゴールと高い得点力を見せつけ続ける3位・鹿児島ユナイテッドはアウェイに乗り込んで5位・奈良クラブと対戦。首位のヴァンラーレ八戸も3試合ぶりの勝利をつかんだ勢いそのままにアウェイに乗り込んで6位テゲバジャーロ宮崎と顔を合わせる。
【制作・編集:Blue Star Productions】
記事提供元:Lemino ニュース
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