「ゴルフも頑張ってるところを見せたい」 17年前に初Vの地で…原江里菜がにじます“悲壮な覚悟”
<NEC軽井沢72ゴルフトーナメント 事前情報◇13日◇軽井沢72ゴルフ北コース(長野県)◇6625ヤード・パー72>
2008年にツアー初優勝を挙げたコースだが、その時のことについては「もう17年も前の思い出なので、ちゃんとした記憶は残ってないかもしれない」と笑う。ただ、やはりここはツアー通算2勝の原江里菜にとって、特別な大会となる。
大会を主催する『NEC』のロゴ付きキャップをかぶる姿は、ツアー会場ではおなじみと言っていい。13年に所属契約を締結し、12年ものあいだ苦楽をともにしてきた。それだけに「ツアー生活を続けていく中で、ずっとスポンサーを続けてくださっている。NECのみなさんに、いい姿を見せたい」という“恩返し”の想いは強い。
QTランキング157位で迎えた今季。レギュラーツアー出場はこれが開幕戦の「ダイキンオーキッドレディス」、3週前の「大東建託・いい部屋ネットレディス」に続き3試合目。下部のステップ・アップ・ツアーにも3試合出ているが、「この試合に向けて一生懸命試合に出てきました」と、軽井沢でプレーすることを大きな目標にしてきた。それは「ここが集大成」というほどだ。
開幕2日前の13日には、練習ラウンドを行い、その後は涼しさが増した夕方の練習グリーンで、入念にパターの感触を確かめた。「パターだけ入らないんです。ショットはここ3~4試合、調子がいいんですけど」。課題克服に向け、チームメンバーとも意見を交わしながら、ボールを転がすことを繰り返した。「トゥで打っているか、ヒールでか、とかではなく、ボールの芯を打てているかという話をしていました」。そのチェックは1時間以上にも及んだ。
今季は、35位で終えたステップの「ヤンマーハナサカレディース」以外の4試合で予選落ちが続いているが、このグリーン上が足を引っ張ってきた。ショットの状態を加味すると、さらに歯がゆさも残る。今週は指導を受ける森守洋コーチから、PXGの大型マレット『バトルレディII アパッチパター』を借りた。「今週だけでも、どんなのでもいいから入ってもらいたい。なんでもいいから」と、悲壮な覚悟がにじむ。
現在はコース外でテレビ解説なども務めるが、選手として力を発揮したいのが当然の想い。「今年は試合もあまり出ず、テレビで喋ってばかりだった。それでも変わらずサポートしてくれるみなさんの前で、ゴルフも頑張ってるところを見せたい」。歴代覇者として、何よりもホステスプロとして、避暑地の軽井沢を熱くする。(文・間宮輝憲)
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