結婚式に乱入し、カステラと出会う…大河原恵監督「素敵すぎて素敵すぎて素敵すぎる」
「みんな蒸してやる」(2015)で注目された大河原恵(監督・主演)が初長編監督作として、行き場のない恋心を抱えた主人公が予測不可能な出来事を巻き起こしながら駆け抜けていく姿を描き、第20回大阪アジアン映画祭インディ・フォーラム部門でJAPAN CUTS AWARDを受賞した「素敵すぎて素敵すぎて素敵すぎる」が、9月27日(土)よりポレポレ東中野ほか全国で順次公開される。予告編および三木聡、菊地健雄、清原惟の監督3名によるコメントが到着した。
恋人の横溝千歳(名村辰)が自分ではない女性と結婚すると知った春田望(大河原恵)は、挙式に乱入。そして逃走するが、カステラを乗せたバイクと衝突してしまう。病室で目覚めた望の前には、横溝の姿をした“カステラ”と名乗る男がいた──。
〈コメント〉
いつの間にか不自由な感じになっているんだと、この映画を見て思う。
無論、不自由なのは自分の方。私には少々素敵すぎて見えた。
リアリストを打ちのめすテロリストぶりは素敵すぎる。
自分もこの映画の様に自由だったのに…
芥川の「トロッコ」の様に思いのほか遠くまで来てしまっていた。おや。
──三木聡(映画監督)
大河原恵の悲しみは疾走する。涙は追いつけないが、カステラはついてくる。その迂回し続ける運動の輪郭に、その途方もないイマジネーションの過剰さに、そして見たこともないユニークな愛のかたちに、笑いと涙が止まらなかった!
──菊地健雄(映画監督)
一見突飛に見えるかもしれないけれど、『素敵すぎて素敵すぎて素敵すぎる』はとても真摯な映画だと思う。人間の複雑な感情を、単純化せずに複雑なまま、ちゃんと描いてくれているから。しかも、とびきりの優しさとユーモアを混ぜ合わせながら。
──清原惟(映画監督・映像作家)
「素敵すぎて素敵すぎて素敵すぎる」
出演:大河原恵、名村辰、みやなおこ、鎌滝恵利、はやしだみき、荒木知佳、安東信助、森喜行、山本圭将、金子清文、富山えり子、松崎天海、椎名琴音、廣田朋菜、福本剛士、きゅありん、見里瑞穂、松㟢翔平、林大貴、新井秀幸
企画・脚本・監督:大河原恵
プロデューサー:田中佐知彦 撮影:平見優子 照明:加藤大輝 助監督:中村幸貴 制作担当:山口真凜 整音・効果音:Keefar VFX:細沼孝之、原悠介
主題歌:山岸健太「花盛り」 挿入歌:椎名琴音(4&1/2)「My Romance」
製作協力:Ippo 配給:OCAWARI
2025/日本/67分/16:9
©2025『素敵すぎて素敵すぎて素敵すぎる』
記事提供元:キネマ旬報WEB
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