後半の猛攻で急上昇 松山英樹は最終戦前進に安堵「痛みと付き合いながら頑張りたい」
<フェデックス・セントジュード選手権 最終日◇10日◇TPCサウスウインド(テネシー州)◇7288ヤード・パー70>
第3ラウンド終了時点で、トータル2アンダーの38位だった前年覇者の松山英樹は、最終日の後半に4つのバーディを奪う猛攻。今週のベストスコア「65」をたたき出し、17位タイまで順位を上げた。
「後半に関しては、ほぼほぼアイアンも感触いいショットが打てた。これを続けていければいいかな」。1つ伸ばすにとどまった前半も、しっかりとピンに絡むショットを披露していたが、後半に加速した。さらに17番のバーディはピン奥7メートルを沈めて奪ったもの。「打ったことがあるラインだったし、グリーンが変わっているとはいえ、うまく打てればな、と思っていたら、ミスしても入りました」と、かみ合った。もちろん、「そんなに簡単には解消されない」と、前日まで訴えていた違和感自体が消えたわけではない。それでも、“前進”を意味する「65」は大きい。
ポイントランキング21位で迎えたプレーオフシリーズ。その位置をキープした。次週行われる第2戦「BMW選手権」(14~17日)はその上位50位までが進出できるため問題ないが、最終戦の「ツアー選手権」(21~24日)は、上位30名のみの狭き門。その“圏内”に踏みとどまった。
さらに昨年まではポイントランキング順に応じて、最終戦スタート時のスコアにハンデが与えられていたが、それが今季から廃止され、3戦目まで進むことができれば“横一線”で年間王者を目指すことができる。それが「最終戦に行ければ今年は同じ。それに近づけたんでよかったなと思う」という、ホッとした表情にもつながる。
序盤は2番で5メートル、3番で3メートルのチャンスを逃し天を仰ぐシーンも見られたが、5番パー4でグリーンエッジ8ヤードからチップ・イン・バーディを奪い、スコアを動かした。勢いにのった後半は、アプローチを40センチまで寄せた16番パー5など“らしさ”も発揮。前述した17番のバーディでは、歓声があがると笑みもこぼれた。
「体力は大丈夫。あとは痛みとか、しっかりとそれと付き合っていきながら頑張りたい」。不安が解消されたわけではない。それでも王者への階段を一歩一歩のぼっていくつもりだ。
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