ナイスショット“後”のルーティンでゴルフが上手くなる 余韻を感じながら目を閉じて素振りしよう【心理学者に聞いた】
ナイスショットの回数を増やすためには、ナイスショットの感触を記憶させることが大事。そこで重要になってくるのがポストショット・ルーティンだ。
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ゴルフで“ルーティン”というと、一般的にはショットを打つ前のプレショット・ルーティンのことをいいますが、実は、ボールを打ち終わったあとのルーティン(わたしはこれを“ポストショット・ルーティン”と呼んでいます)も重要な役割を果たします。ショット後の20秒間の行動が、その人の上達を大きく左右するからです。
その説明をする前に、予め理解しておいてほしいことがあります。それは、あることが起こってから20秒間は記憶する力が不安定なため、ナイスショットをしたとしても、何となく「いいショットだな」と思っているだけでは、長期記憶として脳に残りにくいということです。それに対し、ナイスショットの直後にその感触をしっかり記憶させれば、いつまでもその感覚が残ります。
ナイスショットの感覚を残すためにオススメしたいのが、インパクトの感触が消えないうちに、目を閉じて素振りをしながら、その余韻を楽しむことです。最低でも20秒、できれば30秒程度その作業を続けるようにしましょう。ラウンドで素振りを続けると他の人の迷惑になるので、この作業は練習で行うのがオススメです。
このとき大事なのは、ナイスショットの弾道をイメージするのではなく、インパクト時の体の動きを素振りで再現することです。また、目を開けたままこの動作を行うと視覚を通して新たな情報が入ってくる可能性があるので、必ず目を閉じたままいい感触を思い出しましょう。
30秒は少し長く感じますが、ナイスショットの余韻を味わうのは気持ちがいいもの。慣れると楽しい作業になるはずです。
※『アルバトロス・ビュー』916号より抜粋
■解説:児玉光雄
こだま・みつお/追手門学院大学特別顧問。過去25年にわたりツアープロのメンタルカウンセラーを務める。現在、6名のツアープロのメンタル面をバックアップしている。日本スポーツ心理学会会員。
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