8月7日(木)より新たなクラファンのプラットフォーム〈シネファ〉が誕生 キネマ旬報シアターが参加
株式会社GLAPentertainmentが中心となり、エンタテインメントに特化したクラウドファンディング・プラットフォーム〈シネファ〉を8月7日(木)より運営することが決定した(主催はシネファ合同会社。サイトはこちら)。
従来のクラウドファンディングの課題(高額な手数料、時間のかかる審査、リターン管理の手間など)を解決することで、「支援」と「発信」が一体となるコミュニティの創出を目指すシネファ。プロジェクトにはDOKUSO映画館創業者の玉井雄大氏が加わって知見を活かすほか、契約関連や物流の運用をナカチカ株式会社が、インディーズの映画クリエイターへの二次利用をめぐるアドバイスをモクカ合同会社がサポートする。
〈シネファだからできること〉
1. 掲載手数料0%
集まった支援金の100%がクリエイターに届きます。これにより、資金繰りの悩みを軽減し、創作活動に集中できる環境を提供します。(※支援者には別途システム利用料10%がかかります)
2. 立ち上げが簡単
テンプレートを選ぶだけでプロジェクトページの作成時間や手間を大幅に削減。審査も最短即日で完了し、スピーディに支援を募集できます。
3. リターン品の制作・発送
ノベルティなどのリターン品制作から発送までワンクリックで代行して対応。在庫リスクなく、ファンの元へ特別な体験をお届けします。
玉井雄大氏コメント
今回、多くの仲間とともに、エンターテインメントに特化したクラウドファンディングプラットフォーム「シネファ」を立ち上げることができました。私自身、クラウドファンディングを活用し、多くのご支援を頂いた経験がありますが、少人数の体制では準備やリターン品の発送が負担になり、心から制作に集中することが難しいこともありました。「シネファ」では、映画や演劇、ものづくりなど広くクリエイターが作品制作に集中できる環境を提供すること、そしてご支援いただき制作した作品が「作っただけ」で終わらず、広く届けられるように幅広く支援していける土台を用意しています。
DOKUSO映画館の時から夢描いていた世界をエンターテインメント全体に広げ、今度はシネファで実現していけたらと考えています。あなたの大事な作品を一緒につくらせていただけたら嬉しいです。
併せて、キネマ旬報シアターがシネファに参加することが発表された。同館は老朽化した設備を刷新して閉館の危機を回避すべく、資金を募る。
【キネマ旬報シアターの役割】
映画館は「娯楽施設」と見られがちですが、そこは「人が人の物語を共有する空間」であり、「感情と感性を育て、時代の空気を伝える文化施設」という役割を担っています。
●多様な声を届ける
●商業主義に埋もれた映画を照らす
●地域コミュニティの文化の核になる
【課題は、空調、上映機材を中心とした基幹設備の老朽化危機】
現在直面している最大の課題は、基幹設備の老朽化による深刻な機能不全です。キネマ旬報シアターの基幹設備は、当館より以前に存在した映画館が開館当初(1992年)に導入したもので、長年の使用により劣化が進み、現在では以下のような問題が発生。
●冷暖房の基幹機器の老朽化により、連日、一時停止・再起動を繰り返している
●修理用部品が廃番になっており、部分修繕では対応できない
●上映機材の老朽化により、安定した上映環境を保てない
観客の方々が快適かつ安全に映画を鑑賞できるよう、限られた収入で、時にはスタッフ自身の手で修繕するなど知恵と工夫の限りを尽くして何とかこの場を維持してきたが、限界を迎え、専門業者より「全面交換が不可避」との診断が下ったことで、「シネファ」に参加。
【目標とする内容】
以下のようなリニューアル工事を目指します。
●館内空調設備(業務用エアコン・空調ダクト)の全面入れ替え
●電気系統(配電盤・安全装置など)の更新
●各上映室に合わせた温度制御の最適化
●観客の導線や衛生環境を見直す簡易リニューアル
●上映機器の全面入れ替え
「シネファ」での調達目標額:7,000万円
内訳:空調機器本体費用、取り付け・電気・設計工事費用、安全基準への適合工事(消防・防災)、上映機器の全面入れ替え(3台)、クラファン手数料・返礼品制作費、広報・報告体制の整備
キネマ旬報シアターとは?
映画専門誌『キネマ旬報』の理念「良質な映画を未来へ届ける」を具現化する場として、2013年に柏市に誕生したミニシアター。商業主義に偏らず、国内外の名作・話題作・インディペンデント作品・ドキュメンタリーなどを厳選して上映し、単なる“鑑賞”を超えて「映画を語り合う場所」「記憶と感情が交差する場」として愛されている(サイトはこちら)。
記事提供元:キネマ旬報WEB
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。