全英初の日本勢トップタイ発進 海外メディアもなでしこ旋風に熱視線「なぜこんなに強いのか?」
<AIG女子オープン 初日◇31日◇ロイヤル・ポースコールGC(ウェールズ)◇6748ヤード・パー72>
2025年の海外メジャー最終戦。ウェールズ初開催の「AIG女子オープン」(全英)で、なでしこたちが躍動している。竹田麗央と岡山絵里が5アンダーをマークし、日本勢としては全英初となる首位発進。さらに4アンダー・3位に山下美夢有、3アンダー・4位タイに桑木志帆、西郷真央、岩井千怜がつけており、トップ4に日本勢6人が名を連ねている。
日の丸がリーダーボードでひときわ存在感を放った。それは、実際にプレーしている選手にも新鮮に映った。「こんなに日の丸がいっぱいついてるのを見たのは、初めてだった」と山下が話せば、千怜も「日本人はみんな頑張っている。私も頑張ろうと思ってました」と大いに刺激を受けた。
上位を席巻した日本勢に、海外メディアも熱視線を送っている。英語に翻訳された日本勢のコメント集がメディア向けサイトにまとめて掲載され、記者も英国の有名ライターから『なぜ、日本勢はこんなに強いのか?』『プロフィールはこれで合っている?』などを尋ねられた。
日本のコースとなにか共通点があるのか。そう思い、岡山に聞いてみたが「ない(笑)」と即答。山下もピンとは来ていなかった。
実はこの日のラウンド中、かつて日本選手のバッグを担いだこともあるツアー有名キャディは、「このコースは日本人向けだと思う」と話していた。「リンクスだけどフェアウェイがタイト。風もあるけれど、そこまで距離が長いワケではない。グリーンも比較的ソフトだから、(グリーンを狙うショットで)ランが出てしまっても、あまり問題がない。フェアウェイキープができる日本人は、チャンスにつけられると思う」。
実際に、トップ4にいる日本勢のフェアウェイキープ率は軒並み7割超え。竹田、山下、岩井は71%(10/14)、岡山と桑木は79%(11/14)と高水準。西郷は64%(9/14)だったが、「きょうはティが前に出ているホールも多くて、セカンドの打つ番手がラクだった」と高精度のアイアンショットでカバーした。
「日本のツアーもレベルがすごく上がっている。海外で(日本勢が)徐々に通用するようになってきているのも、素晴らしい選手が増えているからと感じる」と、2年連続で日本ツアー女王を戴冠した山下は話す。2019年大会を制した、渋野日向子以来の“シンデレラ”誕生に向けて、最高の滑り出しになった。(文・笠井あかり)
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