田中秀道のドライバー黄金スペックは、『Qi35プロト+先調子系シャフトのS』だった!
身長166cmながらツアー10勝を挙げ、米ツアーでも5年間プレーした田中秀道。長年ショットの方向性に悩んできたという彼の最新セッティングを激写し、その詳細をレポートする。
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田中が現在使用しているドライバーは、テーラーメイドの『Qi35プロト』(10.5度)。もともとは『Qi10 LS』を使っていたが、『Qi35』のノーマルのプロトタイプに落ち着いたという。
「プロトタイプなので市販されていないんです。普通のノーマルタイプよりも投影面積が少し小さいモデルです(ヘッド体積は460ccで同じ)。『Qi35』のノーマルは、前作『Qi10』のノーマルより大きく作られているのですが、このプロトは前作と同じ投影面積で、打ってみたらすごく良かったんです」
『Qi10 LS』を愛用していて替えたくなかったものの、『Qi35 プロト』を試したところピタリとハマったという。「ヘッドの前部分を重くしてスピン量が減ったうえに、ボールを曲げやすいので、すごくいいですね。アゲインストでも球が強いんです」と絶賛する。
シャフトには先調子系でヘッドがよく走る『ツアーAD CQ 6S』を使用。これまで様々なシャフトを試し、現在のスペックにたどり着いた。
「若い頃はクラブの動きが変だと嫌で、フレックス『XXX』(トリプルエックス)くらいの硬さにして、自分のカラダを目一杯しならせて打っていましたが、今は真逆。自分で頑張らずに、クラブに任せています。昔はギュイーンって振っていたのを、今は“ハイ”って感じなんですよ」。19年間苦しんだショットイップスを克服するため、シャフトをしならせて打つスタイルに変貌を遂げた。フレックスをXからSに落とし、しなりを生かして方向性を安定させているようだ。
アイアンのシャフトにも強いこだわりを持つ。5I~PWにはテーラーメイドの『P7MB』と『ラウネ i105 X』を採用。『ラウネ』はシニアツアーで人気のカーボンシャフトで、球が上がりやすく方向性も安定すると評判だ。
「最初は『ラウネ S』を使っていました。普通のシャフトよりも軟らかく、SRみたいな硬さです。もうちょっとしっかりさせたいと思ったら、(より硬いという)『ラウネプロ』があるよと言われて、『ラウネプロ S』を使っていました」
しかし、使い続けるうちに、「ドライバーは全然大丈夫なんですが、アイアンが軟らかすぎて。自分のスイングスピードが上がりすぎて、しなり戻りが強くてつかまりすぎる」傾向が出てきた。そこで見つけた解決策が、より軟らかい『ラウネ』のフレックスXを“一番手ズラシ”で使う方法だ。
本来7番アイアンに挿すシャフトを、ヘッドの少し重い8番アイアンに挿すことによって少し軟らかく感じる手法。「『ラウネ』は『ラウネプロ』より動くので、(『ラウネ X』を一番手ズラシで使うと)感覚としては普通のシャフトのSくらい」と説明する。
長年方向性に悩んできた田中だが、今のセッティングには確かな手ごたえを感じているようだ。「毎試合、微調整している感じです」と語る田中の完全復活の日も近いかもしれない。
【田中秀道のクラブセッティング】
1W:テーラーメイド Qi35プロト(10.5度/ツアー AD CQ 6S)
3・5W:テーラーメイド Qi35(15・18度/ツアー AD XC 6X/7X)
3U:ゾディアプロト(ラウネプロ i105 S)
5I~PW:テーラーメイド P7MB(ラウネ i105 X)
AW・AW:テーラーメイド MG4(ラウネ i105 X/ラウネプロ i105 X)
59.5度:ゾディアプロト(ラウネプロ i105 X)
PT:テーラーメイド スパイダーツアーX
BALL:テーラーメイド TP5x
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