少年による強盗や殺人等の犯罪件数は減っているのに、少年犯罪は昔より凶悪化している様に感じるのはなぜ?【図解 犯罪心理学】
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イチオシスト:イチオシ編集部 旬ニュース担当
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少年による殺人件数は増えていない
近年、テレビのニュースやワイドショーでは、少年犯罪の凶悪化、低年齢化を嘆く内容が多く報道されています。
大きなきっかけとなったのは、1997年に起こった神戸連続児童殺傷事件です。この事件は、遺体の一部が学校の校門の前に置かれていたり、犯行声明文が出されたりするなど、大きな話題となりました。そして捕まった犯人が少年であったことから、社会に大きな衝撃を与えたのです。この事件をきっかけのひとつとして、国民の声が高まり、2000年には少年法自体が厳罰化する方向で改正されました。
しかし実際のところ、少年による犯罪は凶悪化、低年齢化が進んでいるのでしょうか。これについては、多くの議論がされています。
数値だけを見ると、少年による強盗、殺人といった犯罪の数値は、1960年代頃と比べて減っています。1997年頃には強盗の件数が増加していますが、これは窃盗の際に被害者に怪我をさせたケースなどであり、凶悪化の証拠にはならないとされています。殺人事件にしても、少年による残虐な事件ということでメディアが大きく取り上げたため、強く印象に残っているにすぎず、過去にはもっと残虐な事件も起きています。そのため、一概に凶悪化、低年齢化が進んでいるとは言えないのです。
出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 犯罪心理学』
記事提供元:ラブすぽ
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