LIVゴルフが世界ランキングポイント獲得に向けて再び申請へ
サウジアラビアの政府系ファンドのPIFが全面支援する“LIVゴルフ”が11日、同リーグの大会での世界ランキングポイント獲得を再申請したと、世界ランキングのポイント理事を務めるトレバー・イメルマン(南アフリカ)が発表した。
「OWGR(オフィシャル・ワールド・ゴルフ・ランキング)の理事会は、すべての申請に対して徹底した評価プロセスに取り組んでおり、LIVゴルフからの申請も、公平かつ完全、一貫性を確保し、OWGRの基準に従って審査される。
OWGRを通じて男子プロゴルフの世界的な展望に貢献したいというLIVゴルフに対し、「すべてのツアーの関心にとても感謝している。見直しが進むにつれ、さらなる最新情報を提供する」とイメルマン氏は再度LIVゴルフについて熟考するとした。
2022年6月に開幕したLIVゴルフは翌月の7月に世界ランキングポイントの獲得を申請。しかしながら同年10月に「出場人数が少なく、予選落ちがない」など多くの理由の下、申請は却下された。LIVゴルフはその後24年3月に申請を取り下げている。
OWGRの理事長、ピーター・ドーソン氏は「ポイント獲得に満たないのは政治的な理由ではなく、十分な条件が揃っていないというもの。ポイントを獲得する他の24ツアーで戦う何千もの選手との公平にランキングされるフォーマットでプレーされていない。それだけの理由だ」とAP通信に語っている。
現在もLIVゴルフは3日間大会で予選落ちなし。出場選手は増えたが、現在も54選手だけで、降格・昇格のシステムや予選会から出場権を得るのは1名とかなり限定的で、決してオープンなリーグとは言えない。
世界のトップ選手が同リーグでプレーをする一方で、ポイントを獲得できないことから、リーグが始まった22年には12名いた世界ランキング50位内の選手が、現在は15位のブライソン・デシャンボー(米国)、22位のタイレル・ハットン(イングランド)の2名だけ。元世界ランキング1位のジョン・ラーム(スペイン)は68位まで降下した。
世界ランキングは「メジャー出場」資格を得る主要な道の1つだが、今年に入り「全米オープン」を主催するUSGA、全英オープン選手権を主催するR&Aは、LIVゴルフへの出場資格を付与することを決めている。
イメルマン氏の公表のあと、LIVゴルフの新CEO、スコット・オニール氏もコメントを発表。「イメルマン会長のリーダーシップにとても感謝する。LIVゴルフはOWGR、及び理事会と協力し、最高のプレーヤーが権威ある大会に出場できるように尽力する。正確なランキングシステムを維持できるように対処し、2026年メジャーシーズンに向けて承認が進むことを期待している」とした。(文・武川玲子=米国在住)
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