57歳でも300Y級ショットも放つ伊澤利光 「ラウンド翌日の疲れが違う」と目尻を下げるケアの“秘密兵器”とは?
57歳になったミスター“美”スイング、伊澤利光。シニアツアーがお休みの6月に伊澤ら多くのプロゴルファーのマネジメント会社「JOYX」が主催する「MAIN STAGE JOYXオープン」に出場し、美スイングを披露した。同組で回ったツアー通算6勝の53歳、平塚哲二は「57歳の体のキレじゃないですよ。マン飛びです。今、シニアツアーではトップ3に入る飛距離ですね」と興奮気味に話す。美しいスイングから時折見せる300ヤード級のドライバーショットは、シニアツアーでも話題になっているという。
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1989年にプロ転向した伊澤は、国内では95年の「日本オープン」を皮切りに通算16勝を挙げ、2001年、03年と2度の賞金王を獲得。また01年には海外メジャー「マスターズ」で初出場ながら4位タイに入り、02年には丸山茂樹とともに「WGC―ワールドカップ」で優勝と世界一も経験した。アーノルド・パーマー(米国)が「キング・オブ・スイング」と称し、国内外問わず人気を誇った。
シニア入りして今年で8年目。昨年の「マルハンカップ太平洋クラブシニア」でシニア2勝目を挙げた。現在のドライバーのヘッドスピードを聞くと「48~49(m/s)ぐらい。50出そうとするとどこに飛ぶか分からないから試合では使えない」と笑って話す。今のシニアは50代前半の選手を筆頭に飛ばす選手が多いといわれるが、その中でも伊澤はトップに君臨し続けている。
飛距離を保つ秘訣は、「簡単に言うと、(飛距離は)ヘッドスピードだから。例えば45(m/s)ぐらいの人は、無風で平らだったら300ヤードぐらい飛ばすのは不可能。ヘッドスピードがどれだけ落ちないようにするかが大切ですね」という。「シニアになると5年周期で飛距離が落ちたり、体に変化が起こりますよね。今はそのためのトレーニングもやっていますよ」と加齢による衰えはしっかりと受け入れつつ、トレーニングも欠かせない。
以前はマシンを使ってトレーニングを行っていたが、「昨年から家で自重(トレーニング)に変えました。年を取ってマシンをやると筋肉が硬くなって、可動域が狭く感じてね」。週5回ほど、柔軟性を重視して自重トレーニングを行っている。
トレーニングとともに大事なのがケア。レギュラーツアー時代と違い、トレーナーを帯同しているわけではないので振動するストレッチポールなどを使用しているが、「最近、いい器具を見つけたんですよ」と話す。
実際に使って見せてくれたのは、ヘルスケア&ビューティブランドのドクターエアの『フットケアプレミア』という商品だ。座ったまま足を乗せることでEMS(筋電気刺激)が足裏やスネ、ふくらはぎ、太モモなど歩行に使う筋肉にアプローチをするというもの。振動もあり、運動後のケアにも効果があるという。
「ラウンド後に必ず使います」とお気に入り。足裏モード15分、ふくらはぎモード15分など、「テレビを見ながら足を乗せているだけなんですけど、ラウンド翌日がラクなんです。人にケアしてもらったぐらい、かなりラク。若い頃はいくらラウンドしても疲れなかったけど、今はすぐに疲れますからね」と、“ながら”ケアをできる器具に目尻を下げる。
シニアでは圧倒的な飛距離とキレのあるスイングで存在感を示すが、今季は「パットがね…」。ここまでの平均パット数(パーオンホール)は1.907で78位とグリーン上に苦戦しており、昨季並みの数字(1.7743)に戻るきっかけを探している。
「パット以外は申し分なし」とグリーンに行くまでは自信を見せ、シーズンが本格化する秋までには間に合わせるはずだ。「今年は(日本)シニアオープンとか公式戦に勝ちたいですよね」と日本タイトル奪取に向けて”足元”をしっかり固めるつもりだ。
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