綾野剛が見せるかすかな希望 「でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男」特別映像
第6回新潮ドキュメント賞を受賞した、福田ますみのルポルタージュ「でっちあげ 福岡「殺人教師」事件の真相」の映画化作「でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男」(公開中)から、キタニタツヤによる主題歌「なくしもの」にのせて構成された、主題歌特別映像が公開された。
主題歌特別映像では、綾野剛演じる“殺人教師”と呼ばれ、世間の断罪にさらされていく男・ 薮下誠一の視点を通して、“信じる”ことの難しさ、そしてそれでも誰かを信じたいという、かすかな希望が描き出されている。追い詰められた薮下だったが、彼のそばには妻・希美の姿があった。「離婚しようか」とつぶやく薮下に、「私はあなたの味方だから」と力強く返す希美。そして、薮下の依頼を引き受ける弁護士・湯上谷。映像は、崩壊していく日常の中での耐え難い孤独と、そこに差し込む信頼と一筋の光を、主題歌「なくしもの」とともに静かに、丁寧に映し出している。
あわせて公開された場面写真では、薮下の平穏そうな日常や、彼を支える人々の姿などが切り取られている。





「でっちあげ 福岡「殺人教師」事件の真相」は、20年前に日本で初めて教師による児童へのいじめが認定された体罰事件を取り上げたルポルタージュ。報道をきっかけに、担当教輸は”史上最悪の殺人教師”と呼ばれ、停職処分になる。児童側を擁護する550人の大弁護団が結成され、民事裁判へと発展するが、法廷は担当教諭の完全否認から幕を開ける。
主人公の小学校教諭・薮下誠一を演じるのは綾野剛。薮下を児童・氷室拓翔への体罰で告発する保護者・氷室律子を柴咲コウが演じるほか、亀梨和也、木村文乃、大倉孝二、迫田孝也、光石研、北村一輝、小林薫も出演する。監督は三池崇史。実話をもとに人間の静かな恐ろしさを描いた、三池監督の作品群の中でも異色作となっている。
【作品情報】
でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男
2025年6月27日(金)全国公開
配給:東映
©2025「でっちあげ」製作委員会
記事提供元:映画スクエア
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