いざ、歴史を動かすとき。佐々木尽が日本人初のウエルター級世界王者奪取へ「完璧に仕上がった」と自信のコメント【Lemino BOXING】

6月19日に東京・大田区総合体育館で開催される「NTTドコモ Presents Lemino BOXING」の記者会見が17日、横浜市内のホテルで開かれた。メインのWBOウエルター級タイトルマッチに出場する王者のブライアン・ノーマンJr.(アメリカ)と挑戦者の佐々木尽(八王子中屋)が顔をそろえ、決戦への意気込みを語った。
人生を懸けた大一番が2日後に迫り、佐々木のテンションがますます上がってきた。
「ここまでやってきたのは歴史を動かすため。ノーマン選手がチャンピオンとして日本に来てくれたことにありがとうと言いたい。ただ、日本にベルトを置いていってくれてありがとうとも言いたい。調子もマックス、すべてマックス。完璧に仕上がったので、あとはそれを出してノーマン選手に勝つだけです」
佐々木の繰り返す「歴史を動かす」は決して大げさではない。ウエルター級で日本人世界王者がいまだ誕生してないのはご存じのとおりだが、国内で同級世界タイトルマッチが開催されること自体、1989年12月の尾崎富士雄まで36年もさかのぼらなければならないのだ。世界挑戦さえ難しい階級でベルトを取れば、それがどれだけの快挙かよく分かるだろう。
それだけに今回のチャレンジを「難しい」と見るファンも少なくない。先週、ノーマンの公開練習の模様が動画で公開されると、SNS上で悲観的な声が広がった。これにすかさず反応した佐々木はこの日、さらに踏み込んで思いを伝えた。
「あの公開練習を見て『厳しいな』という声が多いんですけど、それがめっちゃうれしかった。そのほうが勝ったときに盛り上がる。今の自分の実力からして客観的に8-2くらいで自分が勝つと思っている。普通に勝てると思う。勝ったあとの盛り上がりが楽しみです」
対するノーマンは「佐々木尽という日本で最高の選手と戦えることがうれしい。19勝17KO1敗1分という彼の戦績を見ただけでもアクション満載の激しい試合になることが想像できる」と挑戦者を終始リスペクトしながら、「7歳で世界チャンピオンになることを夢見て、いま24歳になった。17年間夢を抱き続けて手に入れたものを簡単に手放すつもりはない」と2度目の防衛に並々ならぬ意欲を見せていた。
文=渋谷 淳
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[対戦カード]
<ファイナル>WBO世界ウェルター級タイトルマッチ12R
WBO世界ウェルター級チャンピオン
ブライアン・ノーマン Jr.(アメリカ)
vs
WBOウェルター級2位
佐々木 尽(八王子中屋)
<セミファイナル>東洋ウェルター級王座決定戦12R
東洋ウェルター級8位
田中 空(大橋)
vs
東洋ウェルター級4位
小畑 武尊(ダッシュ東保)
<第5試合>日本フェザー級王座決定戦10R
日本フェザー級1位
大久 祐哉(金子)
vs
日本フェザー級2位
阿部 麗也(KG大和)
<第4試合>IBF世界ライトフライ級王座決定戦12R
IBF世界ライトフライ級1位
クリスチャン・アラネタ(フィリピン)
vs
IBF世界ライトフライ級2位
タノンサック・シムシー(タイ)
<第3試合>
スーパーミドル級76.2キロ契約デビュー戦8R
アマ全日本王座 アジア大会銀メダリスト
東京オリンピック日本代表
森脇 唯人(ワールド)
vs
韓国ミドル級チャンピオン
べク・ハソ(モンゴル)
<第2試合>フェザー級8R
アマ全日本王座
大橋 蓮(大橋)
vs
東洋スーパーバンタム級10位
ラン・コウコウ(中国)
<第1試合>東日本新人王予選4R
山口 聖矢(大橋)
vs
木内 凌祐(セレス)
【制作・編集:Blue Star Productions】
記事提供元:Lemino ニュース
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