意外と知らない!? iPhone15/16ならほかのスマホに“おすそわけ充電”できる!
USB-CのiPhone 15や16では、ほかのスマホやデバイスに充電できる“おすそわけ充電”が利用できます。イザというときは友だちのiPhoneでバッテリーを充電できるのは助かりますよね。そこで今回は、USB-CのiPhone、LightningのiPhone、Androidスマホなどを使って、実際におすそわけ充電を行ってみました!

【1】USB-CのiPhone同士ならバッテリー残量の少ないほうが充電される!
外出先でiPhoneのバッテリー残量が少なくなったとき、モバイルバッテリーを持っていないときは焦ってしまいますよね。
でも、友だちがUSB-CのiPhone 15/16シリーズを持っているなら、USB-C/Cケーブルでつなぐことでバッテリーを充電してもらえるのをご存じでしょうか?
これは「おすそわけ充電」と呼ばれる機能で、「リバースチャージ(逆充電)」とも呼ばれています。
たとえば、USB-CのiPhone同士をUSB-C/Cケーブルで接続した際は、バッテリー残量が多いほうから少ないほうに充電されるようになっているのです。
今回は、iPhone 15 Pro(残量73%)とiPhone 16(残量59%)をUSB-C/Cケーブルで接続してみましたが、やはり15 Pro→16へ充電が行われました。
ただし、iPhoneでおすそわけ充電しても急速充電することはできません。今回のテストでは実測値で4.99V×0.89A=4.42W程度でしか充電されませんでした。
ほかにも、おすそわけ充電は給電しているiPhoneのバッテリーがなくなるまで続き、自動停止することはありません。あくまでも、バッテリー不足の緊急事態を一時的に回避するための“おすそわけ”だと考えたほうがいいでしょう。
USB-CのiPhone同士でおすそわけ充電


【2】LightningのiPhoneはバッテリー残量に関係なくUSB-Cからの充電になる!
LightningのiPhone(iPhone 14シリーズ以前)におすそわけ充電する機能はありませんが、USB-CのiPhone 15/16からLightningのiPhoneには充電することが可能です。もちろん、充電にはUSB-C/Lightningケーブルが必要になります。
また、この場合はバッテリー残量にかかわらずUSB-C→Lightningにしか充電できません。その逆への充電はできませんので、ご注意ください。
今回は、実際にLightningのiPhone 8や13 Pro Maxでテストしてみましたが、いずれもiPhone 16のほうがバッテリー残量が少ないにもかかわらず、USB-CのiPhone16→LightningのiPhone 8/13 Pro Maxに充電されました。
LightningとUSB-CのiPhoneでおすそわけ充電

【3】Androidスマホもバッテリー残量に関係なくUSB-CのiPhoneからの充電に!
iPhoneより前からUSB-Cを採用しているAndroidスマホでも、基本的にiPhoneとUSB-C/Cケーブルで接続すればおすそわけ充電してもらうことが可能です。
こちらもLightningのiPhoneに接続したときと同じで、バッテリー残量に関係なくiPhone→Androidスマホへの充電になります。
ちなみに、今回はOPPO「OPPO Reno10 Pro 5G」とSONY「Xperia 1 VII」でテストしましたが、どちらもAndroidスマホのほうがバッテリー残量が多いのに、iPhoneのほうから充電されました。
もちろん、この場合も急速充電はできず、実際に計測した結果は4.97V×1.00A=4.95W程度での充電になります。
AndroidスマホとUSB-CのiPhoneでおすそわけ充電


【4】モバイルバッテリーと接続したときはどうなる?
外出先でスマホのバッテリーが少なくなったときのために、モバイルバッテリーを利用する人は多いでしょう。
でも、おすそわけ充電が可能なUSB-CのiPhoneにモバイルバッテリーを接続したとき、逆にiPhoneからモバイルバッテリーに充電してしまうことはないのでしょうか?
実は、iPhone 15シリーズが発売された当初、「Anker PowerCore Slim 10000 PD」など一部のモバイルバッテリーでは、iPhone→モバイルバッテリーに充電されてしまう現象が起きるという報告がSNSでも見られました。
そこで、今回は「Anker Nano Power Bank」やダイソーのモバイルバッテリー(5000mAh)でテストしてみました。
いずれも、モバイルバッテリーを充電するためのUSB-C端子側でiPhone 16に接続してみましたが、普通にモバイルバッテリー→iPhoneに充電され、iPhone→モバイルバッテリーに充電されることはありませんでした。
モバイルバッテリーとUSB-CのiPhoneを接続した場合

【5】ワイヤレスでのおすそわけ充電はできない!
iPhone 15や16ではワイヤレス充電(Qi)が可能ですが、残念ながらおすそわけ充電では利用できません。
あくまでも、USB-C/Cケーブルでほかのスマホにつながないと、おすそわけ充電はできないんですね。
しかし、今回実験で使用したSONY「Xperia 1 VII」にもおすそわけ充電機能が搭載されており、“ワイヤレス(Qi)によるおすそわけ充電”も可能となっています。
本来、この機能はワイヤレスイヤホンの充電用だと思いますが、Xperia 1 VIIの背面にiPhone 16を乗せてみたところ、ワイヤレスでおすそわけ充電することができました。
ちなみに、Xperia 1 VIIの場合は70%を下回ったら自動停止されたり、給電タイマーで180分後に自動停止する機能もあってなかなか便利です。
次期iPhoneで、ワイヤレスによるおすそわけ充電機能が搭載されると、さらに便利になるかもしれませんね。
iPhone 16をXperia 1 VIIのワイヤレス充電機能を使っておすそわけ充電


まとめ
いかがでしょうか? 今回はUSB-CのiPhone 15/16のおすそわけ充電が、いったいどんなものなのか紹介しました。
おすそわけ充電で急速充電はできませんし、LightningのiPhoneやAndroidスマホの場合は、バッテリー残量が少なくてもUSB-CのiPhone側からしか充電できないといった制約はありますが、イザというときは助かりますね。
なお、iPhoneのおすそわけ充電は、Appleが公式に認めた機能ではありません。万一、何らかのトラブルが起きても編集部では責任を負えません。あくまでも自己責任で行ってください。
記事提供元:スマホライフPLUS
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