最終日のチャージで欧州勢初の表彰台 ドイツ代表ヘンセライトが銀メダル「自分でもびっくり」
<パリ五輪 最終日◇10日◇ル・ゴルフナショナル(フランス)◇6374ヤード・パー72>
ゴルフ女子では初めて、欧州勢がメダル獲得を獲得した。ドイツ代表、25歳のエスター・ヘンセライトは「まさかメダルに手が届くとは思っていなかった。本当に自分でもびっくりしている」と驚きを隠さなかったが、表彰式は歓喜に包まれた。
最終日は首位と7打差の13位で迎えた。難関の1番で2メートル、2番パー3は1メートルにつけ、「すごく良いスタートが切れた」と連続バーディ発進。6番は3メートル、9番パー5でも1メートルを決めて前半だけで4つ伸ばした。ここで、伸び悩む上位勢に対して、ようやく自分の位置に気付いた。
「2位に私がいて…。本当に驚いた。だけどまだ後ろに4組いるから、どんどんバーディを取っていこうと思った」。後半もアグレッシブに攻め続けた。
折り返し直後の10番でも伸ばすと、12番はこの日唯一のボギーとしたが、圧巻は上がり2ホール。17番で3メートル、18番パー5は2オンに成功して2パッ連続バーディ。通算8アンダーのクラブハウスリーダーでホールアウトした。
後続を待つ45分間はキャディを務めたフィアンセとクラブハウスでテレビを見つめていた。「リディアが私より必ず上で終わると思った。メダルが確定したなかで過ごした時間は、本当に特別だった」。リディア・コ(ニュージーランド)にかわされたが、そのほかの選手は「66」のチャージをみせたヘンセライトを追い越すことができず。銀メダルに輝いた。
ドイツのファーレル出身で、ジュニア時代にはナショナルチームで活躍した。2019年にプロ転向し、同年は欧州女子ツアーで賞金女王とルーキー・オブ・ザ・イヤーに輝いた。同年末に米国女子ツアーのQシリーズ(最終予選会)を経て、20年から米ツアーを主戦場に戦っている。
「こうして銀メダルを手にしていることがまだ信じられない。幸せな1週間になった」。メダルを首からかけられても、その興奮は冷めなかった。(文・武川玲子=米国在住)
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