昇進では届かない?年収1,000万円の鍵は「転職」にあったという事実
昨今、終身雇用制度の崩壊や働き方の多様化など、転職が当たり前の社会になりつつある。仕事をする上で重要な給料だが、職場環境や自分の市場価値に見合っていないと感じ、収入アップを目指してさまざまな選択を考える人も少なくないだろう。株式会社ジェイ エイ シー リクルートメントの調査によると、約7割が年収1,000万円以上の実現に転職が必要だと回答した。今回はその実態と、経験者が支持する転職手法について見ていこう。

社内昇進には限界がある?約7割が語る転職の必要性とは

株式会社ジェイエイシーリクルートメントは2025年5月14日~15日の2日間、年収1,000万円以上で転職経験のある会社員808名を対象に「年収1,000万円×転職」に関する実態調査を実施。年収1,000万円以上になるためには転職が必要かという問いに対し、「必要だった」と回答した人は67.1%にのぼった。
背景には、「スキルや経験が正当に評価されなかった(46.5%)」「昇進・ポジションアップの機会がなかった(38.6%)」「年収の上限に不満があった(34.7%)」といった要因が挙げられており、社内での昇進だけでは限界を感じた人が多いようだ。実力があっても評価や報酬に結びつかない環境では、転職を視野に入れるのは自然な流れなのかもしれない。特にハイクラスな人材においては、自身のキャリアを自らの判断で選択する傾向がうかがえる。

さらに、転職によって年収が数百万円単位で上昇した事例も多く確認され、職場を変えることで収入水準そのものを大きく引き上げられる可能性がありそうだ。年収1,000万円以上を実現するために必要なスキルについては「専門知識」「コミュニケーションスキル」「マネジメントスキル」が上位に挙がった。
単なる知識量ではなく、身につけた知識を社内外で生かす実践力が評価基準の中心にあることがうかがえる。加えて「問題解決スキル」「戦略的思考」などの声も挙がり、環境の変化に適応し成果を出す力が求められている点も高年収実現のポイントとなりそうだ。
転職の課題は“社風との相性”?頼るべきはエージェントか

一方で、たとえ年収アップを目的に転職の必要性を感じていても、実際の行動に移すには大きなエネルギーと勇気が必要だろう。調査では「応募企業の社風や文化が自分に合っているかの判断(54.0%)」「応募求人に自分のスキル・経験が足りているかの判断(45.2%)」「転職活動する時間の確保(41.6%)」が、転職活動における主な悩みとして挙げられた。企業とのミスマッチを恐れ、また、自分の価値を見極めることへの不安が、転職のハードルになっていることがうかがえる。

さらに、「利用してよかった転職手法」として最も信頼を集めているのが「転職エージェント(48.1%)」だということがわかった。特に「キャリアに合う求人の提案」「年収交渉のしやすさ」「高年収求人の多さ」といったメリットが挙げられ、自身での判断だけに頼らず、プロフェッショナルの伴走を求める傾向が見られた。非公開求人の紹介や条件交渉など、エージェントならではの価値が高年収転職の鍵となりそうだ。
転職は、人生における大きなターニングポイントであることは間違いない。しかし、自分の市場価値を正しく理解し、それにふさわしいキャリアを歩むことができれば、年収アップ以上の満足感を得られる可能性が高い。年収1,000万円という目標を叶えるための手段として、転職を前向きに捉えてみる価値はあるのではないだろうか。
出典:【株式会社ジェイ エイ シー リクルートメント】
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記事提供元:スマホライフPLUS
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