国内メジャー練習日が“新シャフト”祭りに? 男子プロの反応は…「まさかのゴールドで…」【男子ツアーのヒトネタ!】
ゴルフのトーナメント会場は“ネタの宝庫”。ただ、そのすべてを伝えることはなかなか困難なこと…。そこで現場記者がコースを歩くなか“見た”、“聞いた”もののなかからちょっと気になった1つのテーマ、すなわち“ヒトネタ”をご紹介! 今回は国内メジャー「BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」が行われている、宍戸ヒルズカントリークラブ 西コース(茨城県)から。
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開幕前の練習場を見ていると、3社のシャフトメーカーの“新作”とおぼしきシャフトを打っている選手たちの姿を目にした。
そのなかで昨季国内下部ツアー賞金王に輝いた山田大晟は、グラファイトデザインの新作と思われるシャフトをテストしていた。同社では見慣れない黒と緑のデザインで『FI』という文字が記されている。同社の担当者は「まだ詳細は言えないのですが…」と口ごもる。昨年もこの大会で新登場した『GC』と比べると、形状の変化は特にない。性能的には前作よりも「左に行きづらい。ドローがきつい人や、左へのミスを嫌がる人にはいいと思う」と山田は、その第一印象を明かした。
続けて「DIに近い雰囲気はあるけど、DIよりは手元がしっかりしているから、振り遅れてくる感じはないかな」とも。フェード系の中弾道を放ちやすい『DI』シリーズに近い手ごたえを感じつつも、振り遅れが少ないぶん『DI』よりも少し「つかまり」がある感触を得ている。現在はドロー系の『PT』を使用している山田からすると「PTのほうが走る感じはする。それは多分、先の部分を強くして(しなりを)抑えているからなのかな」と話した。
昨年大会で現在使用する『GC』に切り替え、早速優勝争いを繰り広げた石川遼も月曜日にテストを実施。「GCと違和感がなく、振りやすかった。でも今のシャフトに大満足しているので…」と即投入はないが、好印象なのは間違いない。今後、石川のドライバーシャフトが黒×緑になる可能性もあるかもしれない。
そして藤倉コンポジットからは「スピーダーNX」シリーズの新作とみられるものが登場。カラーは黒とゴールドと、ゴージャスないで立ちだ。タイプとしては2つ前のモデルとなる『スピーダーNXグリーン』の後継のようだが、こちらの担当者からも「まだ詳細は…」と、情報解禁とはいかなかった。そこで現在、スピーダーNXグリーンを使用し、昨年9季連続でフェアウェイキープ率1位を獲得した“日本一曲がらない男”の稲森佑貴がテストしていたので、話を聞いてみた。
印象を聞くと「NXグリーンの後継のような感触だったので、緑色のシャフトかと思ったらまさかのゴールドで、一度担当者さんに確認してしまいました(笑)。これは緑の後継ですか?って(笑)」と笑いを誘う。たしかに、前作のカラーからすると黒×緑という組み合わせだって予想できる。
稲森は「確かに緑の後継っぽいしなり方がしました。あれ、いいぞ」と目を丸くする。そして数字でも「トラックマンで見たらクラブスピードが少し上がっていた」と前作よりも速く振れていることを確認。さらに「打ち出しの弾道はやや低いような、強く球が飛んでいくように感じました。打ち出しからブレると、その後の飛びに大きく影響するじゃないですか。今回は横からの風に強いかもしれない。あとは球の食いつきがいいなと思いました」と好感触を得ている。
今週はメジャーということもあり、同メーカーとも話し合い「慣れたシャフト」で挑むことを選択。「今後テストを続けて、ヘッドの組み立てなど考え、投入の可能性はあるなと思っています。実戦に向けて準備していきたい」と前向きな姿勢を示した。
そして三菱ケミカルからは、オールブラックで『TENSEI』と書かれたシックな1本が会場にお目見え。ツアー2年目で今季一度も予選落ちがなく、これまで出場した6試合のうちトップ10入りを2度果たしている岡田晃平がテストをしていた。「シャフトの感触がすごい手に残る。素直に動くシャフトというか、しっかり(ヘッドが)走るし、つかまります」と好感触。これからもじっくりとテストを重ねていく意向だ。
<ゴルフ情報ALBA Net>
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