ドライバー不適合問題に無言を貫いた理由 マキロイが明かした怒り「名前は公表されないはず」
<RBCカナディアン・オープン 事前情報◇4日◇TPCトロント(カナダ)◇7389ヤード・パー70>
ローリー・マキロイ(北アイルランド)が「全米プロ」以来、3週ぶりに参戦する。5日の開幕に先立って行われた公式会見では、ある事件についての心境が明かされた。
マキロイは、全米プロの開幕前に行われたドライバーの反発係数テストで不適合と判定され、別のドライバーで4日間を戦った。そのことは第2ラウンド途中に米メディアで大きく報じられた。初日に3オーバー・98位と出遅れると、最終的には47位。4日間、一度も取材を受けることなく、コースを後にしていた。
そのときの状況について、「本来、名前は公表されないはず。すごく腹が立った」と怒り心頭だったと話した。
予選ラウンドでは世界ランキング1位のスコッティ・シェフラー、昨年覇者のザンダー・シャウフェレ(ともに米国)と同組だったが、実はシェフラーのドライバーも不適合の判定を受けていたことが、後に判明した。
それでも優勝を果たし、会見では「バックアップでプレーした。1年近く使っていたからどこかでこうなると思っていた。メーカーはよくやってくれた」と話していた。
マキロイは自分の不適合判定のみがリークされ、試合中に報じられたことに怒りを示した。「メディアと対峙して、なにか後悔するようなことを言ってしまいたくなかった」と心境を吐露した。
さらに、「その時点では名前が出ていなかったシェフラーを守りたかった。テーラーメイド、テストを行ったUSGAやPGA・オブ・アメリカ、そして自分も守りたかった」と付け加えた。
「僕は彼(シェフラー)も不適合だったことを知っていたが、それも本来知らされることじゃない。工程は守秘されるべきことなのにされなかった。だから、かなり腹が立っていた」
さらに取材拒否で、メディア対応について批判を受けていることには、持論を展開。「もしみんな(選手)が望めば、取材を受けずに自分たちのやりたい方法でやることもできる。ただ、メディアがいて、その報道によって我々が恩恵を受けていることも理解している。対応を義務としたいのなら、それでも構わない。ただし、今の規則には義務と書かれていない」と話した。(文・武川玲子=米国在住)
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