オリヴァー・ストーンがエネルギー問題に切り込む「未来への警鐘 原発を問う」
アメリカの科学者ジョシュア・S・ゴールドスタインによる“いかに気候変動を解決するか”を考察した書籍『明るい未来』をもとに、巨匠オリヴァー・ストーンがエネルギー資源の問題に切り込んだドキュメンタリー「未来への警鐘 原発を問う」が、8月1日(金)より池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺ほか全国で順次公開される。ポスタービジュアルが到着した。
発電を急ぐ貧困国は低コストの石炭に頼るが、それが地球環境や人体に悪影響を及ぼすことは周知の通り。そこでクリーンな再生可能エネルギーへの転換が急がれるが、それらですべてを賄うのは難しい。今、人類が選ぶべきエネルギーは何か。
広島と長崎への原爆投下、チョルノービリと福島の原発事故で、人類は核の恐ろしさを目の当たりにしてきた。だが石油・ガス業界による原子力へのネガティブ・キャンペーンが、核のイメージ悪化に輪をかけた一面もあるとオリヴァー・ストーンは指摘。果たして原発は未来への鍵となるのか、監督の提案をどう受け止めるべきか──。
2022年のヴェネチア国際映画祭ではCICT-UNESCOエンリコ・フルキョーニ賞を受賞。観る側の判断も問われる注目作だ。
Story
2017年、トランプ大統領は気候変動をでっち上げだとして、アメリカのパリ協定離脱を表明。だが世界的には、再生可能エネルギーに転換する気運が高まっていく。それらへの投資額は世界で3兆ドルに達し、コスト面では太陽光が8割、風力が5割低下した。
とはいえ理想の実現には遠く、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、炭素の排出を30年以内に全面撤廃しなければ生態系と経済に深刻な被害が生じると示す。オスカー監督のオリヴァー・ストーンは自ら原子力発電所などで取材し、エネルギー問題を見直していく──。
「未来への警鐘 原発を問う」
監督・脚本:オリヴァー・ストーン
脚本:ジョシュア・S・ゴールドスタイン
音楽:ヴァンゲリス
2022年/アメリカ/105分/カラー/5.1ch
原題:NUCLEAR NOW 配給:NEGA
©2023 Brighter Future, LLC
公式サイト:https://nuclearnow.negadesignworks.com
記事提供元:キネマ旬報WEB
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