今季初トップ10&憧れの世界9位と同組を目指して 櫻井心那は「ヒョージュさんと回りたい」
<ヨネックスレディス 事前情報◇4日◇ヨネックスカントリークラブ(新潟県)◇6339ヤード・パー72>
先週の「リゾートトラストレディス」最終日に今季自己ベストの「68」で回り、17位に入った櫻井心那。今季初のトップ10入りを目指したい今週は、がんばりたい理由がもうひとつある。
「ヒョージュさんと回りたいです」。今大会には世界ランキング9位でチームヨネックスのキム・ヒョージュ(韓国)が、主催者推薦で6年ぶりに出場する。櫻井が憧れを抱く選手だ。
初対面は2022年だった。櫻井はプロ1年目で、下部ステップ・アップ・ツアーで年間5勝を挙げて賞金女王を獲得した年である。同年8月にインドネシアで開催されたツアー外競技「シモーネ・アジアパシフィック」に招待を受けたが、同じ舞台に渋野日向子やリディア・コ(ニュージーランド)、ユ・ソヨン(韓国)、ヒョージュらも出場していた。
ヒョージュが16歳だった12年、「サントリーレディス」でアマチュア優勝を遂げて話題になった。その時に存在を知り、スイングに憧れるようになったが、初めて同じフィールドで戦うことができた。当時は「テンションが上がりましたし、刺激をもらいました。とても優しい。ヒョージュさんはキラキラしていました」と語り、その時からヒョージュのいる米国女子ツアーで戦うことを目標とした。
レギュラーツアーで4勝を挙げた23年には、海外メジャー「AIG女子オープン」(全英)に出場してヒョージュと再会している。「今年は全米(女子オープン)にも出場できず、会えないかなと思っていたんですけど、(ヨネックスレディスに)来るんじゃんって。めっちゃうれしかった」と今週を心待ちにしていた。
今オフはプロコーチの目澤秀憲とスイング修正に時間をかけた。2月のツアー外競技「マイナビチャレンジマッチ」で優勝を挙げて開幕に挑んだが、ここまでの最高成績は「Vポイントレディス」の13位タイ。なかなかかみ合わず、結果がついてこなかった。
先週から試合中は、スイングの形にこだわらず、感覚を重視している。「イメージ通りの球が打てるようになってきました。自分の中ではいい感じです」と、好調時のほぼストレートの球が打てるようになった。
ヒョージュとは同じ舞台で戦った経験はあるが、同組で回ったことはない。初日は同組にならなかったため、成績順になる2日目以降にその機会をうかがう。「ヒョージュさんは絶対に上にいると思うので頑張りたい」。米通算7勝で、今季も1勝を挙げている実力者と同組で回るために、櫻井自身も優勝争いに加わるつもりだ。
練習日のこの日、打撃練習場に行くとヒョージュの隣しかスペースがなく、たまたま並んでボールを打った。あまりじっくりと見る時間はなかったというが「アイアンは乾いたいい音がするし、ボールは真っすぐしかいっていませんでした。スイングリズムがいいですね」としっかりいいイメージを焼き付けた。
シーズンも3分の1を消化する時期。スイング改造後にそろそろ結果も欲しい。自身のゴルフのため、憧れの選手と同組で回るためにも、今週は頑張りたい。(文・小高拓)
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