師匠・ジャンボ尾崎を抑えて賞金王に! “コング”は30年前から地面反力でぶっ飛ばしていた【プロコーチが解説】
スイング理論は進化したといわれているが、時代を彩ってきたレジェンドたちのスイングは、今見ても全く色褪せていない。むしろ、重くて難しいクラブを使いこなす技術には、ボールを正確に遠くに飛ばすための秘訣が詰まっていた! 今回は、豪快な飛ばしから“コング”の異名を持ち、1993年に師匠であるジャンボ尾崎を抑えて賞金王に輝いた飯合肇のスイングをプロコーチの森守洋氏が解説。
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コングさんのスイングは、体を上下に使いながらぶっ叩くスイング。今でいう地面反力を使う点が特徴的ですね。段々と沈んで、インパクト時にジャンプして飛ばしています。アドレスの頭の位置と比べると、切り返しのときの方がかなり下がっています。沈みながらトップを作っている証拠です。
ただ、沈み込みながらバックスイングするという動きは、本来イレギュラーな動き。重さのある物体を引っ張り上げようとすると、樋口久子さんや(森氏が指導する)堀琴音のように少し伸び上がるのがナチュラルな動き。自分が下がって手とクラブを上げるというのは、パワーがあるコングさんだからできる動きだと思います。
また、ジャンボ軍団はみんな振り抜きがいいですよね。ジャンボさんの教え方が上手いんだと思います。「もっとぶっ叩け」とか言っているんですかね。ジャンボさんはスイングを見る目があるから、手先で合わせていると見抜いて、指摘していたと思います。「もっと振り抜けや」とか日々言われているから、ジャンボ軍団全員がきれいなリリースをしているんでしょうね。
■飯合肇
めしあい・はじめ/1954年生まれ、千葉県出身。国内ツアー通算11勝。1993年には師匠・尾崎将司を抑えて賞金王に輝いた。豪快な飛ばしから“コング”の異名を持つ。
■森 守洋
もり・もりひろ/1977年生まれ、静岡県出身。ゴルフを始めたのは高校から。95年に渡米しミニツアーを転戦しながらゴルフを学んだ。02年からレッスン活動を開始し、現在は原江里菜、堀琴音、香妻陣一朗らのコーチを務めている。東京都三鷹市にある『東京ゴルフスタジオ』を主宰し、YouTubeチャンネル「森守洋のGolf TV」では、ツアープロや芸能人などへのレッスンを配信中。
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<ゴルフ情報ALBA Net>
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