退職代行を使うのは“20代男性”が最多?実態調査で見えた意外な理由とは【アイディエーション調査】
本人に代わって勤め先に退職の意思を伝える退職代行サービス。転職活動を考える際に利用を検討した人もいるのでは。2010年代後半に登場し、近年関心が高まってきているという退職代行サービスについて、株式会社アイディエーションがインターネットリサーチを実施。実際どれくらいの人がどのような理由で利用しているのか、その実態を見ていこう。

退職代行を実際に利用した人は、全体の14%にとどまった

マーケティングリサーチ事業を行う株式会社アイディエーションは、2025年4月30日~5月13日、日本在住の20代~50代の男女を対象に「退職代行サービスに関する調査」を実施。
※直近1年間(2024年5月~2025年5月)に退職した人を対象
退職代行サービスの利用状況を見てみると、全体では「利用した」が14%、「検討はしたが利用はしなかった」が10%、「サービスは知っているが、利用していない」が60%、「サービスそのものを知らなかった」が16%という結果になった。中でも20代男性での利用率が高く、年代が高くなるにつれ、低くなる傾向にあった。
「パワハラ」「嫌がらせ」の懸念により退職代行サービスを検討する人が最多

では、どのような理由で退職代行サービスを利用したのだろうか。最も多かった回答は「退職意思を伝えた際にパワハラ/嫌がらせを受ける不安があった」で、34%に及んだ。次いで「即日で退職したかった」が25%、「直接会社に退職の意思を伝えることに抵抗があった」「退職代行を利用すれば確実に辞められると思った」がそれぞれ24%となった。
「引き止めにあうのが怖かった。常に悪口が飛び交う会社だったため、退職を伝えた後も一定期間在籍しなければならず、ストレスを感じると思った」(20代女性)。「上司からのパワハラや同僚からの嫌がらせが日常的にあり、業務の丸投げも常態化。精神的に限界を感じるようになった」(30代男性)などのコメントも寄せられた。
不当な退職時期の引き延ばしや、入社間もない社員への教育体制の不備、さらに上司からのパワハラや同僚からの嫌がらせなど、職場環境や人間関係トラブルが動機になっていることが浮き彫りに。
退職代行サービスは、まだ認知・利用の面で十分に広がっているとは言えないが、今後は退職時の選択肢の1つとして存在感は増していきそうだ。企業側にとって従業員の突然の退職は、さまざまなリスクを伴うことが予想される。日頃から職場環境の改善やハラスメント対策、従業員同士の円滑なコミュニケーションの確立など、人材流出を防ぐために対策を講じておくことが大切かもしれない。
出典:【株式会社アイディエーション】
※サムネイル画像(Image:Shutterstock.com)
記事提供元:スマホライフPLUS
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