“硬・重グリーン”と“ラフの穂”に選手は困惑? カットボール巧者が先週のリベンジに燃える姿に期待!【大西翔太のSHOWTIME】
<ブリヂストンレディス 初日◇22日◇中京ゴルフ倶楽部 石野コース(愛知県)◇6642ヤード・パー72>
国内女子ツアーは、先週の福岡県から愛知県へと場所を移し、今季第10戦が行われる。その福岡では、終盤4ホールで5つ伸ばした神谷そらが大・大・大逆転勝利をあげる劇的すぎるクライマックスだった。さて、今週はいったいどんな結末が待っているのか? 青木瀬令奈のキャディ兼コーチを務める大西翔太氏が展開を占う。
■“硬・重グリーン”に“厄介な穂”が待ち受けるコース
「いや~、グリーンが“硬・重”ですね。下りでもボールが止まるほどなので、どうしてもパットがショートしがちになります」。今週のコースを確認し、大西氏の印象に強く残ったのが、この部分だ。「サロンパス(2週前のメジャー大会・ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ)以上です」というくらいにコンパクションはあるが、パターで転がしたボールは止まる。このギャップに、選手たちは戸惑いを覚えそうだ。
2022年以降、袖ヶ浦カンツリークラブ 袖ヶ浦コース(千葉県)と、今回の中京ゴルフ倶楽部をローテーションしている今大会。2年前にはバックスピンなどでボールが戻ってしまっていたグリーンの傾斜でさえも、今年はその重さですぐに勢いが殺されるという。当時を知る選手たちは、頭に残るイメージをガラリと変える必要がある。
そして、このグリーンの厄介さをより引き立てるのが、芝が生え変わるこの時期特有ともいえるラフの穂。「グリーンの硬さがこのままであれば、ラフからそこを狙うのは絶対にダメです。フェアウェイを外してしまうと、手前か(届かないか)、奥に転がってしまうという状況になります」。もともと止まりづらいグリーンに対して、穂の存在でスピンがほどけがちになってしまうラフからのショットは禁物、というわけだ。
■先週のリベンジ劇が見られるかも?
2年前は山下美夢有が、2位に7打差をつける大差でこの大会を制した。今年も傾向は「飛距離より方向性」だと話す。フェアウェイキープの重要度は高く、そこから高い球でしっかりとグリーンを狙っていくことが大事になる。さらに大西氏は、「カットボールを多用することになります。つかまったボールではグリーンで止まらない」とも付け加える。フェード回転のボールで、飛距離を抑え、グリーンで止まりやすいボールを打つ。「カットボールをうまく使える選手が有利になります」という見立てだ。
こういった観点から見て、今週活躍しそうな選手として、まず金澤志奈の名前をあげる。言わずもがな、先週の福岡で終盤までトップに立ちながら、神谷に大逆転された張本人だ。
「先週は優勝の一歩手前までいきましたが、神谷選手のまさに神がかりプレーで阻まれました。でも、今週のコースでも前向きに練習に打ち込んでる姿が見られました。打撃練習場で見ると、球も伸びてますし、なによりカットボールを打つのが上手な選手。もともと調子もいいですし、リベンジの期待も高まります」。大西氏も太鼓判だ。
他に堀琴音、そして木戸愛も本命に推す。「堀選手も、スピンのかけ方が上手な選手。自分のプレースタイルも確立しており、それは強さにつながります。そして木戸選手も、練習場でボールが伸びていると感じさせるひとりです。この、ボールの伸びというのは、そのまま調子に直結するもの。ジャンボさん(木戸を指導する尾崎将司)に、みっちり鍛えられていることが伝わってきますね」。
堀は「KKT杯バンテリンレディス」で4位になるなど、現在メルセデス・ランキング29位とまずまずの序盤戦を過ごしている。木戸も先週を15位で終えるなど、18年に喪失したシード返り、そして13年ぶりの勝利への意気込みも強い。何はともあれ“硬・重グリーン”と“厄介な穂”、それに対する向き合い方が重要になる。
解説・大西翔太(おおにし・しょうた)/1992年6月20日生まれ。名門・水城高校ゴルフ部出身。2015年より青木瀬令奈のキャディ兼コーチを務める。16年にはキャディを務める傍らPGAティーチングプロ会員の資格を取得した。ゴルフをメジャースポーツへと日夜情熱を燃やしている。21年には澁澤莉絵留ともコーチ契約を結んだ。また現在、安田祐香の指導にもあたっている。プロゴルファーの大西葵は実の妹。YouTube『大西翔太GOLF TV』も好評で、著書『軽く振ってきれいに飛ばす!! 飛距離アップの正解』が発売中。
<ゴルフ情報ALBA Net>
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