杉浦悠太は一日36ホールの疲労も「うれしさでカバー」 復調ショットで連覇へ
<日本プロゴルフ選手権 事前情報◇21日◇三甲ゴルフ倶楽部 谷汲コース(岐阜県)◇7337ヤード・パー72>
「試合を重ねるごとに調子が上がってきている。全米オープン予選の2ラウンドの中でも、ホールを重ねるごとにいい感覚になっていって、今はすごくいい状態です」
シーズン開幕戦では予選落ちに終わった、前年覇者の杉浦悠太。そこから53位、48位、13位と徐々に調子を上げて、今週月曜日の「全米オープン」最終予選ではトップ通過を果たし、自身初の海外メジャー切符をつかんだ。本人の言葉通り、状態は着実に上向いている。国内メジャー初戦の舞台となる岐阜へ、好調を維持したまま乗り込んできた。
「ずっとショットが不安定だった」と、シーズン序盤は思うようなプレーができなかった。しかし、5月上旬に日本で行われたアジアンツアー「インターナショナルシリーズ・ジャパン」で、ショット復調のきっかけをつかんだ。「思った通りのスイングをして、思ったところに球が出る感覚は久しぶり。不安なくショットが打てている」と手応えを語る。
何かを大きく変えたわけではない。スイング動画を見直しながら、「去年との違い」をコツコツと丁寧につぶしていった地道な取り組みが、確かな改善につながった。
2023年、日大4年時に「ダンロップフェニックス」でアマチュア優勝。直後にプロ転向し、昨年大会でプロ初優勝を飾った。ディフェンディングチャンピオンとして、「この試合に向けて頑張りたいという気持ちはすごくあった」と、調子が上向いてきたことに安どの表情を見せる。
前週の「関西オープン」直後、全米オープン最終予選で36ホールを回った。火曜日は9ホールの練習ラウンド、水曜日はプロアマで18ホールをこなすなど、連日のプレーで疲労もある。それでも、「ホールを重ねるごとにいい感覚になっている実感があります。疲れを消すことはできないですが、気持ちのうれしさでカバーできている感じがします」と、23歳は白い歯をこぼした。
今大会終了後は、ホストとして迎える「〜全英への道〜ミズノオープン」(岡山)、国内メジャー第2戦「BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」(茨城)、さらに渡米して全米オープン(米ペンシルベニア州)とタフな連戦が続く。
「まだ決めてないですけど」と欠場の可能性も示しつつ、「全米オープンに自信満々で行けるように、試合をこなしながら調子を上げていけたらいいなと思っています」と、目前の試合に全力でぶつかっていく構えだ。
大会連覇に向けては、「気合いが入っています。今年も優勝したい」ときっぱり。オフのトレーニングにより、「思いっ切り振ったときに、ちょっと飛ぶようになった」。ひと回り大きくなったカラダで、メジャーの硬くて速いグリーン、深いラフといったタフなセッティングをねじ伏せにいく。(文・下村耕平)
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