ミズノ、海外で火がついた新作ツアーボール『Mizuno Pro S/X』を日本でも発売! 他社と打ち比べると“あの人気ボール”と近かった
ミズノから、新作ボールのアナウンス。「多くのゴルファーに評価されてきたミズノのクラブの“打感”をボールでも追求し、ボールで初めて『Mizuno Pro』シリーズとして展開する『Mizuno Pro S』『同X』を5月19日から公式オンラインにて先行販売します」と同社。この発表に先立ち、コースの練習場でじっくりテスト出来たため、他社球と比較したレポートもお届けしたい。まずはどんな特徴があるのか、ミズノの言い分を聞いてみよう。
「これまでツアーボールは『RB TOUR』を展開してきましたが、特許だらけのボール開発の中で、アクシアルフローディンプルと呼ぶ最深部を中心からズラしたモノを突き詰めた結果、開発領域がかなり広がり、歴代作を使用いただく手嶋多一プロを中心に非常に好評なボールを作り上げることが出来ました。既に米国で先行発売し、一部店舗で欠品が続くなど、かなり好評を博しております。
背景には、マイゴルフスパイという米国メディアの2023年のテストで前作『RB TOUR X』が全体2位の飛距離だったことも影響しており、キャリーを伸ばせるアクシアルフローディンプルが注目される土台もあります。手嶋多一プロからは『フォローやアゲンストの風でもタテ距離をもっと安定させたい』との要望もあったため、今回そこをしっかり改善できた点も大きいです」(同社・大野氏)
また、ウレタンカバーの素材が他社品よりも遥かにソフトなことも特徴で、ショートゲームを中心にアマチュアゴルファーの覆面テストを実施すると、ナンバーワンボールの評価を上回るアンケート結果が得られたとか。そこで記者も同僚と共に他社ボールとの違いを感じられるか、ショートゲームを入念にテストしてみた。
■タイガーのボールにそっくり!
記者のエースボールはタイトリスト『プロV1』だが、キャリー5ヤードほどの短いアプローチでこれよりソフトに感じたのがソフトな方の『ミズノプロS』だった。そして、スリクソンやブリヂストンとも比較していく中、最も『ミズノプロS』に似ていると感じたのが『TOUR B XS』。タイガー好みのソフトながらやや芯を感じるスピン性能に優れたボールだが、『ミズノプロS』は『XS』より少し打球音がして、やや芯感の弱い感触だった。
ディスタンス系を使いがちでエースボールを決めていないHS40m/sの同僚は、ツアーボールのテスト自体が新鮮。タイトリスト、スリクソン、ブリヂストン、ミズノを比べた中で、最もショートゲームで好みの打感だったのが『XS』、その次が『ミズノプロS』だった。フェースへの球乗り感は甲乙つけがたく、芯を外さないパターの打感・距離感は僅差で『XS』が好みだったが、「他のショットはブラインドテストだと打点がブレた場合は、どっちの球か判別できない」と言っていた。
■フルショットでもスピン過多にならない!
記者の記憶では、特に前作の『RB TOUR X』のウレタンカバーが非常にソフトなため、フルショットでスピン過多になりがちだった印象がある。そのためキャリーは出やすいものの、元々スピンが多めな記者には不向きでアゲンストに弱い記憶もある。逆にフォローでは風に乗りやすいはずで、マイゴルフスパイのテストで2位の飛距離になった理由もこのフォロー条件では?と邪推したほど。
そこで7番アイアンと1Wのフルショットを『ミズノプロS』と『同X』をトラックマンで計測しながらチェックしたが、確かにスピン過多には全くならなかった。特に、やや左からのアゲンストで吹き上がってもおかしくないような風速だったが、『RB TOUR X』のような印象は皆無で、同じ高さを飛び続けてしっかり距離も出せたことが好印象。
同社の大野氏によれば、ディンプル一つひとつのサイズも前作より小さくなり、パターンも変更されたことで今回のような改善が図れたと言う。弾く音でやや打感が硬く感じるクラブだとしても、超ソフトなウレタンカバーで打感を改善してくれる印象すらある『ミズノプロS/X』ボール。他社より安い点も含めて、試す価値はかなり大きそうだ。(編集部M・K)
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