ミニPCがあれば「デスクトップパソコン」は不要? 魅力と選び方の注意点
パソコンを新しく買うとき、性能以外に「省スペース性」を重視する人もいるでしょう。
「ミニPC」はその名前の通り、小型さと高いコストパフォーマンスから注目を集めており、一般的な作業であれば十分な性能を持つモデルも増えています。
すると今後、自宅のパソコンはいわゆる昔ながらの大きなデスクトップパソコンから「ミニPC」が主流になり得るのでしょうか?
そこでこの記事では、ミニPCの魅力や選び方のポイント、注意点について詳しく解説します。
ミニPCがあれば「デスクトップパソコン」は不要?
ミニPCは省スペース性とコストパフォーマンスに優れ、多くのユーザーにとってデスクトップパソコンやノートパソコンに代わる有力な選択肢となっています。特に設置場所を固定し、デスク周りをすっきりさせたいユーザーや、予算を抑えつつ十分な性能を求めるユーザーに適しています。

もっとも、ミニPCは3万円以下のモデルから5万~7万円の高性能モデルまで幅広く、さらに新興の中国メーカーも含めて多種多様なメーカーから製品が発売されています。残念ながら技適マークを取得していない状態で日本向けに輸出されている製品があるのもまた事実。つまり「買う側にも一定の覚悟が求められる製品」という一面があります。
ミニPCがあれば従来の「デスクトップパソコン」や「ノートパソコン」は不要とまではまだ言い切れないかもしれません。より詳しく、基本的な用途やおすすめの製品例などを見ていきましょう。
ミニPCの主な用途や価格の目安
ミニPCの近年のモデルはノートPCやモバイル向けの高性能CPUを搭載し、Web閲覧や文書作成といった軽作業はもちろん、モデルによっては動画編集やゲームもある程度こなせる性能を持っています。マルチタスクの実行向けのPCであれば5万円~7万円前後ですでに入手が可能です。

なお、動画編集や3Dモデリング、ゲームなどが可能なミニPCもあります。ただこの場合、ミニPC単体の価格帯が10万円弱と比較的高価なるうえ、編集ソフトやゲームソフトを使う際に求めるスペックも年々上がっていることに注意が必要です。拡張性や冷却性能を求めるならば従来通りのゲーミングPCを買う方が良い場合も多いでしょう。
おすすめ製品の例
お手頃のミニPCを多数販売しているメーカーには『GMKtec』が挙げられます。筆者がおすすめするエントリーモデルはIntel N150の搭載モデルです。

このモデルは16GBのDDR4メモリと512GBのM.2 SSDを備えており、日常的な作業としてもビジネス用としても性能は十分でしょう。また、静音性にも配慮された設計となっており、オフィスや自宅での使用にもおすすめです。
一方で、価格はAmazonで約2万4,000円ほど。コストパフォーマンスに優れたミニPCとしておすすめです。
その他のおすすめCPUは?
Ryzen 5 6600HなどAMD製かつ比較的安価なCPUを搭載したミニPCを選ぶのもおすすめです。総じて安価なミニPC及びCPUであれば、たとえば古い自宅のPCを中古で手放したり、グラフィックボードなどパーツだけを中古で販売し、得たお金で買い替えられる可能性がある価格帯です。気軽に試すには、エントリーモデルや中程度の性能のCPUがちょうどよいでしょう。
ミニPCの人気が拡大している理由は?
このようにミニPCは「価格に対して十分に優れたCPUを搭載している製品が多い」のが大きな魅力です。同価格帯であればノートPCよりも高性能なCPUや多くのメモリ、ストレージを搭載できる場合があります。
ノートパソコンと違い、ディスプレイやキーボードが付属しないのは欠点ではありますが、代わりにそれらの周辺機器も安価なものを使ったり、逆にこだわることで「こだわりの余地が大きい」とも言えるでしょう。
ミニPC選びの注意点
ミニPCを選ぶ際の注意点をご紹介します。
接続性とインターフェース

まず、将来的にメモリやストレージを増設・換装したい場合は、それが可能なモデルを選びましょう。M.2スロットの空きや2.5インチベイの有無を確認します。
また発熱と騒音にも注意しましょう。ミニPCは排熱性が従来のデスクトップパソコンに比べて十分ではない場合があり、高負荷時に強く発熱したり、ファンがうるさく感じる場合があります。
良くも悪くも「安定的な動作」を求めるならば従来のデスクトップパソコンの方が良い場合もあります。
技適マークがあるかどうかは製品による
無線LANやBluetooth機能を利用する場合、「技適マーク(技術基準適合証明)」が付いているかどうかを必ず確認しましょう。海外製のミニPCの中には、技適マークが付いていない製品も存在します。
そもそも技適マークとは、「技術基準適合証明」の略称で、日本の電波法や電気通信事業法で定められた技術基準に適合している無線機器であることを示すマークで、輸入品のミニPCの場合、この技適マークがない場合も。技適マークがない機器を日本国内で使用すると電波法違反となるおそれがあります。そのため、特にネット通販で海外モデルを購入する場合は、スペックや価格だけでなく、技適マークの有無も必ず確認しましょう。
※サムネイル画像は(Image:「Amazon」より引用)
記事提供元:スマホライフPLUS
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