2011年に史上3人目のアマチュアVを達成 松山英樹はなぜ細くても飛ばせたのか?【松山英樹スイング変遷】
2011年「三井住友VISA太平洋マスターズ」にて史上3人目のアマチュア優勝を果たした松山英樹。東北福祉大学2年生当時のスイングを「線が細くても飛距離が出るように見える」と分析するのはプロコーチの平尾貴幸氏。アマチュアながらプロに負けない飛距離を実現していた理由とは?
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アマチュア優勝した2011年ですが、今より体の線は細いものの飛距離は十分に出ていたと思います。
このときの松山選手は、始動から徐々にクラブフェースを開きながら上げてレイドオフのトップを作り、インパクトにかけて閉じながらスイングしています。トルクをかけられるので、シャフトもかなりしなって、飛距離に直結していたはずです。
ただ、やはりまだアマチュアの頃。少し曲がりそうだと感じる部分もありますね。例えば、オーバースイング気味になっていること。これは、上体というより下半身の動かし方の影響だと思います。松山選手のヒザの向きに注目してください。今の松山選手はトップで両ヒザがほぼ正面を向いていますが、このときはやや右を向いています。これにより骨盤も回り過ぎて、オーバースイングになっていたのです。
このスイングから、現在までの写真を順に見ていくと、松山選手が「マスターズ」に勝つために試行錯誤しているように感じました。「マスターズ」が開催されるオーガスタナショナルGCは、ドローヒッター有利と言われるコース。そこで勝つためにスイングを進化させていったと思います。
■平尾貴幸
ひらお・たかゆき/1979年生まれ。日本大学ゴルフ部出身で25歳からレッスン活動をスタート。川崎志穂を17歳から指導し、新垣比菜などのコーチも務めた。PGAティーチングプロA級取得。
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2011年~現在までの松山英樹のスイングを辿る。関連記事『衝撃のアマチュアVから現在まで 日本の至宝・松山英樹のスイングはどう進化したのか?【松山英樹スイング変遷】』でチェック
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