3人で249歳&マスターズ11勝 今年も“レジェンド”による始球式で祭典開幕「誰も殺さないように」
<マスターズ 初日◇10日◇オーガスタ・ナショナルGC(米ジョージア州)◇7555ヤード・パー72>
今年も恒例のオナラリースタートで89回目の大会が始まった。歴代最多のマスターズ6勝を誇るジャック・ニクラス(米国)、3勝のゲーリー・プレーヤー(南アフリカ)、2勝のトム・ワトソン(米国)が1番ティで“始球式”を務めた。
89歳のプレーヤー、85歳のニクラス、75歳のワトソン。ゴルフ界をけん引してきたレジェンドが、早朝のオーガスタに快音を響かせた。
オナーを務めたプレーヤーは、年齢を感じさせない軽快な足取りでティイングエリアに登場。「毎年フェアウェイが狭くなっている気がする」と冗談めかしながらも、力強い球で見事にフェアウェイをヒットした。すると、こちらも恒例となった右足を高々と上げる“歓喜のキック”を披露。パトロン(ギャラリー)を沸かせた。
続くニクラスは、「しゃがむのが難しいよ…」と言いながらゆっくりとティアップし、ホッとした表情をみせる。こちらもフェアウェイを捉えると、両手を挙げてバンザイ。最後にワトソンも同じく大役を果たし、拍手喝采を浴びた。
その後は、グリーンジャケットを羽織って、3人そろって会見に登場。そこでニクラスは「まずはつまづかないようにすること。倒れないでティをすること。そして誰も殺さないこと。あまり笑わないでよ?」とオナラリースタートにおける“三箇条”を唱える。帝王節も健在だ。
ワトソンは、先輩のレジェンドふたりを称賛。「あそこは一番広いフェアウェイ。ゲーリーもジャックも左サイドに置いて、いい角度でグリーンを狙えるはずだ。自分はそこそこの当たりだった」と話した。
オナラリースタートは1963年に初めて行われ、これまで数々の名プレーヤーがその大役を務めた。プレーヤーは2012年から、ニクラスは10年、ワトソンは22年から、その役割を担っている。第一組のティオフ前からパトロンが詰めかけ、春の祭典は華々しく幕を開けた。(文・笠井あかり)
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