スリクソン男子の今季のボール事情は日米で人気が異なり、最もソフトな『Z-STAR』が超少数派に
今週はマスターズと国内男子ツアー開幕戦の同週開催。各社が選手の使用ギアのアナウンスを行う中、ダンロップも両大会に出る選手の使用ギアを公開。すると、日米でボール選びに微妙な違いがあり、国内男子プロに聞くと、今年2月に新作に切り替わったことで、選び方に変化が生まれたようだ。
まず「マスターズ」出場のスリクソン契約9名の内訳を見ると、最もハードな『Z-STAR XV』が一番人気かと思いきや、中間の硬さでアイアンスピンが増す『Z-STAR ♦』が5名(B・ケプカ、K・ブラッドリー、T・ペンドリス、L・グローバー、J.J.スポーン)の一番人気。『XV』は4名(松山英樹、S・ストラカ、N・エチャバリア、S・ローリー)で、最も柔らかい『Z-STAR』はいなかった。
国内男子は真逆で『XV』が10名(稲森佑貴、出水田大二郎、小木曽喬、大堀裕次郎、大嶋港、岡田晃平、片岡尚之、北村晃一、塚田よおすけ、時松源藏)の一番人気で、『Z-STAR♦』は6名(植竹勇太、木村太一、生源寺龍憲、山脇健斗、吉田泰基、ヤン・ジホ)。最も柔らかい『Z-STAR』は小袋秀人のみだった。
昨年『Z-STAR♦』で、今季から『XV』に切り替えた岡田晃平は、新しい『XV』の打感がソフトになったと言う。
「(XVはアプローチで)スピンもしっかり効くし、ハードヒッターでも(1Wで)スピンがかかりすぎることもないし、打感がどんどん柔らかくなって、フェースに乗る感じもすごいあって距離もしっかり出る。去年使ったダイヤよりスピンはかからないけど、それでもしっかり止まるし、グリーン周りのアプローチもしっかりスピンがかかるので、どんな方でも使いやすいのではないかな。
(♦からXVに替えた一番の決め手は)ダイヤだと僕の場合はスピンがかかりすぎるので、抑えるために。どちらもいいのですが、少しダイヤはスピンが多すぎたので、風の時にスピン量が多いと少し弱いので。赤(XV)はハードヒッター向けではないかなと思います。ダイヤよりもスピンが抑えられるので」(岡田)
“日本一曲がらない男”の稲森佑貴は、昨年までずっと最もソフトな『Z-STAR』派で、今季から新しい『XV』に替えたが、その理由も岡田のコメントと共通している。
「元々スターだったので、打感がしっかり手に伝わるXVに替えて距離も伸びたような気がします。今までドライバーもパターもしっかり弾いている感覚の方が欲しいタイプ。ずっとスターを使っていたとはいえ、今までは止まりの方を求めていたんですけど、XVに替えてもグリーンでしっかり止まっていると分かったので、思い切ってやってみようと思って替えました。
替えたのは去年のダンロップフェニックスの3日目で、替えてすぐホールインワンしました(笑)前のXVはすごく硬い感じだったので『硬すぎてやめて…』という感じだったのですが、新しいXVは柔らかいのが伝わってきたので【ソフトで打感もしっかりいい】という感じ。グリーンでしっかり止まってくれるのがいいですね。ヒールに当たっても弾き感があるし」(稲森)
小木曽喬も新しい『XV』は使いやすくなったと言う。「バランスがいい。全体的に性能が高くなった感じでアプローチも良い感じだし、食いつく感じもあります。パターが一番いいですね。ちょうどいい感じの打感で硬すぎずやわらかすぎずで、僕は少し芯がある感じの打感が好きなので、それを感じる」と話していた。
アイアンスピンが欲しい生源寺龍憲は一昨年に替えた『Z-STAR♦』派に変更なし。その新作について「新しくなったダイヤモンドはアプローチのスピンが解けにくくなった。自分的にはすごく良くなっていて、ドライバーの距離ももちろん出ていますし、いろいろ球もコントロールしやすいので、気に入っています」と話していた。
ブリヂストンやテーラーメイドなどと違って、ツアーボール3機種体制のスリクソン。新モデルは『XV』がソフトになったこともあり、男子プロの人気は実質2モデルに集約されつつあり、最もソフトな『Z-STAR』がかなりの少数派になっていた。
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