電話にはもう出る必要が無い?スマホAIが通話を代行「通話スクリーニング機能」とは
いまやハイエンドスマホの多くに標準装備されたさまざまな便利なAI機能がありますが、そのひとつが、Google Pixelに搭載された、AIが電話応対を代行する「通話スクリーニング機能」です。着信時にAIが発信者と用件を確認し、その内容をリアルタイムで文字起こしして表示する機能です。

今回はスマホのAI機能として広まりつつある「通話スクリーニング機能」は何に役立つのか詳しく見ていきましょう。
将来的には、迷惑電話を「一件一件ブロックしたり、無視をする」のではなく「AIが勝手にフィルタリングし、ブロックするため人間は無駄な着信自体に気づかない」時代が来るかもしれません。
「通話スクリーニング機能」は何に役立つ?
通話スクリーニング機能は、スマートフォンに着信があった際に、GoogleアシスタントなどのAIがユーザーに代わって応答する機能です。AIは発信者に対して名前や用件を尋ね、その応答内容をリアルタイムでテキスト化してスマートフォンの画面に表示します。ユーザーは文字起こしされた内容を確認し、電話に出るか、AIに応答を任せるか、あるいは着信を拒否するかを選択できます。

この記事をお読みの方の中にも、「電話に出ること自体がストレス」「電話に出た結果、その電話が迷惑電話であればものすごく損をした気分になる」という方は少なくないのでは?
そうした電話応対の「心理的ストレス」を大きく軽減してくれる効果が通話スクリーニングにはあります。もちろん、迷惑電話・詐欺電話対策にもおすすめです。

発信者情報の表示や迷惑電話対策について
また通話スクリーニング機能の表示内容の精度は、着実に向上しています。たとえば迷惑電話と判定された着信を自動的にブロックしたり、発信者番号から企業名を特定して画面に表示する機能も充実しつつあります。
そのため通話スクリーニング機能が既に大きく広まり始めている米国では、こうした高精度での発信元や迷惑電話の特定機能を活かした、自動スクリーニングが定着しつつあります。

なお、日本では「手動での通話スクリーニング機能」が既に可能であり、近い将来、自動スクリーニングも可能になるでしょう。手動での通話スクリーニング機能の有効化方法は、次の項目で詳しく解説します。
Google Pixelで「通話スクリーニング機能」を有効化する方法
2025年5月現在、Google Pixelで通話スクリーニングを自動で使えるのはアメリカのみ。先述の通り、日本では手動で通話スクリーニング機能を使うことができます。

通話スクリーニング機能の注意点と限界

通話スクリーニング機能は非常に便利ですが、いくつか注意点や限界もあります。たとえば現状、Pixelの通話スクリーニング機能では、文字起こしも可能です。一方でその文字起こしをベースに、受け手側が対応できる返答は基本的に「少し待ってください」「折り返します」のみ。それ以上の具体的な指示を出すことはできません。つまり「完全に電話に出ない」ことはまだまだ難しく、重要な電話であれば、人が直接応答する必要があるでしょう。こちらからかけ直すべき場面も出てくるかもしれません。
また、AIによる文字起こしは高精度とはいえ、発信者の話し方や雑音などによっては内容を正確に認識できない場合もあります。
なおプライバシー面については、通話内容は端末上で処理され、Googleのサーバーに自動で送信されることはありません。ただし、履歴の保存や削除に関する設定は、ユーザー自身で確認しておくことが重要です。
記事提供元:スマホライフPLUS
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。