平均飛距離320ヤード! 河本力は強烈なタメから一気にリリースして異次元の飛ばしを実現していた【プロコーチが解説】
ついに開幕した国内男子ツアー。昨年のドライビングディスタンスで2位と10ヤード以上の差をつける319.25ヤードを記録した“日本一の飛ばし屋”河本力は、なぜあれほどに飛ばせるのか。臼井麗華のコーチを務める柳橋章徳氏に聞いた。
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河本選手はスイングスピードがめちゃくちゃ速いように見えるわけじゃないのに、めちゃくちゃ飛びますよね。これだけの飛距離を出せる理由は、強烈なタメと強靭なフィジカルにあると思います。
強烈なタメを作れる理由は、切り返しの方向にあります。グリップエンドがすぐに地面を向くような形だとアーリーリリースになってしまいますが、グリップエンドを飛球線後方に真っすぐ引くことでタメが深くなるんです。
河本選手のすごいことは、これだけタメを作っても前傾の角度が変わらない点ですね。これだけ深いタメを作って、インパクト付近で一気に解放しようとすると、強い遠心力がかかって普通は体や手元が浮かされてしまう。しかし、それに拮抗させるように、少し後ろに飛ぶ動きを入れています。バランスを取るための無意識の動きですが、強靭な体があるからこそできる動きですね。
■河本 力
かわもと・りき/ 2000年生まれ、愛媛県出身。ツアーデビューから3シーズン連続で平均飛距離1位に輝く。24年は2位に10ヤード以上の差をつけた。ツアー通算2勝。大和証券所属。
■柳橋章徳
やぎはし・あきのり/1985年生まれ、茨城県出身。強豪・中央学院大学ゴルフ部ではレギュラーとして活躍。PGAティーチングプロA級の資格を取得し、男女のトッププロを指導。現在は臼井麗香のコーチを務める。
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世界中のツアー通算113勝を挙げているジャンボ尾崎のスイングは、現代でも大いに参考になる。関連記事「ジャンボ尾崎は40年前から時代を先取り! 小さなメタルウッドで300Y飛ばす秘密とは?【ジャンボ軍団が解説】」で解説している。
<ゴルフ情報ALBA Net>
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