【2025 JリーグYBCルヴァンカップ大会プレビュー】おらが街にJ1クラブがやってくる!全60クラブ参加の “聖杯”を巡る大会が開幕!

J1からJ3まで全60クラブが覇権を争う戦いが、今シーズンも始まる。カテゴリーの垣根を越え、全国各地で熱い戦いが繰り広げられることが、JリーグYBCルヴァンカップの大きな魅力だ。
まずは今シーズンの大会方式を整理しておこう。FIFAクラブワールドカップ2025に出場する浦和レッズ、AFCチャンピオンズリーグエリート2024/25に参加しているヴィッセル神戸、川崎フロンターレ、横浜F・マリノス、AFCチャンピオンズリーグ2 2024/25を戦うサンフレッチェ広島の5チームを除く全55チームを7グループに分けて、一発勝負のトーナメント制による1stラウンドが開催される。
この1stラウンド最大の醍醐味は、下位リーグのクラブがホームで戦えること。J3やJ2クラブのホームスタジアムにJ1クラブが足を運び、試合をするところにある。昨シーズンを例に挙げれば、J3のFC琉球がJ1のガンバ大阪を、J3のAC長野パルセイロがJ1の京都サンガF.C.をそれぞれのホームで撃破。また、惜しくも敗れてはしまったが、J3のヴァンラーレ八戸がJ1の鹿島アントラーズを、J3のガイナーレ鳥取がJ1の浦和レッズをホームに迎えるなど、大きな盛り上がりを見せた。
しかも前回大会で2回戦からの登場だったJ1勢が、今大会では1回戦から登場するだけに、“ジャイアントキリング”の数が増えるのかにも注目が集まる。今シーズンからJ3に加わった高知ユナイテッドFCは、過去に天皇杯で勝利した経験をもつG大阪を高知県春野総合運動公園陸上競技場に迎え撃ち、栃木シティはCITY FOOTBALL STATIONで鹿島と対戦。その他にも、柏レイソルがアスルクラロ沼津の、FC東京が奈良クラブの、名古屋がテゲバジャーロ宮崎のホームに乗り込むなど、大会初戦から目を離せないゲームが多く組まれている。
そして1stラウンドを勝ち抜いた7チームに広島を加えた8チームで戦うプレーオフラウンドからはホーム&アウェイ方式が採用。一発勝負で行われた1stラウンドとは対照的に、2試合合計スコアで争う方式も見応えは十分。第1戦と第2戦、ホームとアウェイでどのような戦いを選択するのか。短期間で同じ相手との2連戦でどんな選手を起用するのか。ベンチワークを含めた総力戦と言っていいだろう。
さらに、このプレーオフラウンドを勝ち上がった4チームと浦和、神戸、川崎F、横浜FMの8チームでプライムラウンドが開催される。ここまで来ると、いよいよファイナルの舞台、そして“聖杯”を意識した戦いに突入していく。準々決勝と準決勝もホーム&アウェイ方式で行われ、決勝は例年どおり一発勝負。“自力”で勝ち上がってきた4チームと“シード組”がついに対峙する中、お互いの意地がぶつかり合うプライムラウンドは、さらに見応えのあるゲームが展開されることは間違いない。
また、同大会で活躍した21歳以下の若手選手に贈られるのがニューヒーロー賞。前身のヤマザキナビスコカップ時代から含めて、若手選手にとっては“登竜門”と呼ばれる大会でもある。昨シーズンは横浜FMの山根陸がその称号に輝き、歴代の獲得者を見ても多くの選手が日本代表に選出されており、現在は海外でプレーし、現在も日本代表で活躍する鈴木彩艶や瀬古歩夢、中村敬斗といった選手たちの名前も並ぶ。今後の日本サッカー界を担う逸材発掘のための大会としても重要な役割を担っているのが、このルヴァンカップである。
2024シーズンはクラブ史上初のタイトル獲得を目指したアルビレックス新潟を名古屋グランパスがPK戦の末に下し、3年ぶりに頂点に立った。連覇を狙う名古屋と今季こそはリベンジに燃える新潟の両チームを軸に、2025シーズンはどのチームが王者に輝くのか。いよいよ、3月20日と26日に1回戦の27試合が行われ、今大会の幕が上がる。
【制作・編集:Blue Star Productions】
記事提供元:Lemino ニュース
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