畑岡奈紗が竹田麗央Vを祝福 黄金世代が最年長…米国での“日本勢隆盛”には「若い子に負けないように(笑)」
「飛距離も出ますし、アメリカ向きだなと。一緒に回って、改めてそう思いました」
これは米通算6勝を誇る畑岡奈紗が、9日まで中国で開催されていた米国女子ツアー「ブルーベイLPGA」を制した竹田麗央を評した言葉だ。16日、畑岡は2018年からサポート契約を結ぶ日本航空(JAL)のイベント『畑岡奈紗×JAL Special Golf Round 2025』に参加。その会場で、これまでとは異なるツアーの“雰囲気”などについて語った。
この中国の大会で畑岡は、2日目に「66」を出し首位に立ち、3日目には竹田と同組でラウンド。結果的に、この日「76」と崩した畑岡に代わりトップの座を奪ったのが竹田だった。すると、そのまま昨年の日本ツアー女王は最終日も逃げ切り、2位に6打差をつける圧勝劇を演じた。
畑岡も最後は18番グリーン脇で戦況を見守り、優勝が決まると後輩をシャンパンシャワーで祝福。自分のことのようによろこぶ姿が印象的だった。「私はすぐにバスに乗らないと空港に行けなかったので、『おめでとう』と伝えただけでしたが、アメリカでまた会えるので、時間があればご飯でも行きたいですね」。“祝勝会”を開く考えも明かした。
今年は竹田や山下美夢有らルーキーも含め、日本勢13人が米国女子ツアーを主戦場にしている。「(会場で日本勢の)誰かしらと絶対にすれ違いますよね。グレッグ(キャディのグレッグ・ジョンストン氏)も日本語を勉強していて、『オハヨウゴザイマス』とか言ってるのを見るのも面白いです。毎試合、誰かしらと一緒に回るくらいの勢いですし、すごく楽しみです」。まさに日本勢花盛り、という状況だ。
畑岡が渡米した2017年は、このシーズン限りで現役を引退した宮里藍や、横峯さくら、上原彩子らが同じ舞台で戦っていた選手。その頃を思い出すと、時の流れを感じる。「まさかの私たちが今は最年長。1年目は一番年下だったのにいつの間にか…。若い子に負けないように頑張らないと」。こう言って、笑みをこぼす。畑岡、勝みなみ、渋野日向子ら1998年度生まれの“黄金世代”といえば日本ゴルフ界では“若い力”の象徴でもあったが、参戦から9年が経ち状況は大きく変化している。
日本のトップ層が米国に進出し、いまでは毎週のように日本勢が優勝争いに顔を出していると言っても過言ではない。その状況についても、「一時期、韓国選手が活躍していたように、日本もそうなってるのを感じますよね」と話す。畑岡には、その強い日本のけん引役も期待される。
22年を最後に優勝から遠ざかっているが、今季はここまでに3試合に出場。11位、14位、8位と安定した成績も残している。春のアジアシリーズも終わり、27日開幕の「フォード選手権」(アリゾナ州)から、米本土戦が本格化。もちろん「優勝」を、今季の目標に掲げている。
『すぐに他の日本勢にお祝いしてもらいたいですよね?』と問われると、ここでもにこやかな表情を浮かべ、「そのイメージを強く持って、いつかシャンパンをかけられる側になりたいですね」と答える。長年、米国の第一線で活躍するエースは、新たな若き力も刺激にする。(文・間宮輝憲)
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