荒廃したインドの公立校 新人教師の情熱が子どもたちの未来を希望に変える 「バーラ先生の特別授業」公開

教育の力を信じた若き教師の情熱の物語を描いたインド映画「バーラ先生の特別授業」が、2025年4月11日より劇場公開されることが決まった。
「バーラ先生の特別授業」の主人公は、教育の産業化に反対し、生徒たちの平等な教育の機会を訴える、地方の公立校に着任した新人の数学教師。1990年代の経済自由化と1993年の教育制度の改革により、インドには多くの私立教育機関や予備校が生まれ、高い授業料に応じた質の高い授業が提供されるようになった。一方で公立学校は、有能な教員が私立校に引き抜かれ、低階層の生徒は家計を助けるために授業を放棄し、教室が成立しない状況だった。チョーラワラム村の公立校に赴任してきた数学教師バーラは、大手私立教育機関の経営者からの妨害と闘いながら、受け持ちの生徒全員を、共通試験で上位成績を上げさせることを目指す。
主演は、タミル語映画界で俳優、吹替歌手、プロデューサー、監督として活躍し、インド国外の作品にも出演するダヌシュ。監督は、本作が長編4作目となるヴェンキー・アトゥルーリが務めている。テランガーナ州の僻地(へきち)にある公立校で教育の状況を劇的に改善し、インド政府より教員向けの国家賞を授与されたランガイヤ・カデルラさんの半生にヒントを得て作られた。
主演のダヌシュは「作品のメッセージが気に入り、出演を決めた。『教育は神からの施しであり、5つ星ホテルの料理のように売られるべきではない』という劇中のセリフに作品が伝えたいことが凝縮されている。説教じみた話ではなく、家族そろって鑑賞できる娯楽作品にしたかった」とコメントを寄せている。

【作品情報】
バーラ先生の特別授業
2025年4月11日(金)より新宿ピカデリーほかにて公開
配給:SPACEBOX
©Fortune Four Cinemas ©Sithara Entertainments ©Srikara Studios
記事提供元:映画スクエア
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