北村有起哉主演×内田英治監督。映画制作の闇に直面した助監督を描く「逆火」
「ヤクザと家族 The Family」の北村有起哉主演×「マッチング」「ミッドナイトスワン」の内田英治監督により、映画制作の暗部に直面した助監督の運命を描いた「逆火」が、7月11日(金)よりテアトル新宿ほか全国で順次公開される。
映画監督を夢見る助監督の野島(北村有起哉)は、ヤングケアラーでありながら成功したARISAの自伝小説に基づく映画の制作に参加することに。ところが周辺で話を聞く中で、美談とは程遠いある疑惑が浮上する。彼女は悲劇のヒロインか、それとも犯罪者か?
野島は真実を追求するが、名声を気にする監督や事なかれ主義のプロデューサーなど、撮影を続けたい面々の圧力が及ぶ。そして家族を巻き込みながら、野島の日常は崩れていく……。
内田監督の原案をもとに脚本を紡いだのは、「サイレントラブ」のまなべゆきこ。北村有起哉が内田監督作に出演するのは、「探偵マリコの生涯で一番悲惨な日」「誰よりもつよく抱きしめて」に続き3本目となる。成功のために魂を売った制作者たちの倫理を問うヒューマンサスペンスに注目だ。
〈コメント〉
北村有起哉
それでも明日はやってくるように、それでも明日もどこかで映画の撮影や、演劇やバレエやオペラの稽古があって、テレビではドラマやバラエティや歌番組の収録がある。世界中で紛争が途切れることがないのに。だからこそかもしれないが、それらを楽しみにしてくれる人達がいる。希望を持たせるように、あるいは期待を裏切らないように、がっかりさせないように。そこに携わる作り手の人達はそれぞれが同じ方向を向いて頑張っているつもりだ。同じ目的で同じ方向を向いているはずだと。芸術とか芸能とかの立ち位置は時代とともに移り変わっていく。では、このうねりの速い今の時代ではどうすればいいのか?立ち止まることを恐れていないか?僕は願う。時代に沿った優しい作品や、時代に抗った厳しい作品を両方とも楽しんでくれる人達がこれからも増えてほしい。しみじみとそんなことを感じています。
内田英治監督
演技はもちろん大切だが、それ以上に人と人の縁が映画をつなぐ力になる。ずっとそういう思いがあります。今回はその縁を感じた俳優たちと、日常に潜むすれ違いをテーマにした映画を作りたい。小規模で自由な発想のもとで。そう思いついて撮影した作品が今作「逆火」でございます。変化する社会の中で、日常を生きる人々の感情の表裏を描いた作品で、主演は念願の北村有起哉にお願いしました。圧倒的なリアリティと奥深い内面的演技力を持ってらっしゃる俳優で、撮影中もカメラの横でその芝居に釘付けになりました。こういった形の映画を、インディーズスタイルで取り組めたことに感謝でございます。「演技」と「物語の視点」に改めて重きをおいて作りました。機会があればぜひ劇場へ足を運んでください。
「逆火」
主演:北村有起哉
原案・監督:内田英治
脚本:まなべゆきこ 音楽:小林洋平
プロデューサー:藤井宏二、関口海音 キャスティング:伊藤尚哉 撮影:野口健司 照明:後閑健太 録音:高田伸也 助監督:佐藤吏 スタイリスト:川本誠子 ヘア&メイク:板垣実和、藤田さくら 制作担当:梶本達希 編集:小美野昌史 VFX:若松みゆき 音響効果:堀内みゆき 宣伝プロデューサー:大﨑かれん
製作:映画「逆火」製作委員会(Libertas、Yʼs Entertainment Factory、DASH、move)
制作プロダクション:Libertas 配給:KADOKAWA
公式サイト:https://movies.kadokawa.co.jp/gyakka/
記事提供元:キネマ旬報WEB
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