都玲華は“冬眠中”? ルーキーV狙う新シーズンへ「パッと目を覚ましたい」
<INTLOOPグループ レディースカップ 最終日◇17日◇平川カントリークラブ(千葉県)◇6404ヤード・パー72>
若手女子プロゴルファーを中心とした2日間のツアー外競技「INTLOOPグループ レディースカップ」に出場したルーキー・都玲華。「ゴルフはまだ冬眠中です」と初日は「73」で出遅れたが、最終日は「69」と伸ばしてトータル2アンダー・13位タイで“プロ初戦”を終えた。
初日は得意のアイアンショットがコントロールできなかった。それでも、直前まで行っていたタイ合宿で磨いたショートゲームが冴えて、なんとか1オーバーでしのいだ。「ようやく来たチャンス」と3メートルについたホールでは、バーディパットが「気合いが入りすぎた」と3メートルオーバーして3パットのボギー。シーズン中では「ありえない」凡ミスもあった。
「初日の反省を生かした」という最終日は、守るところと攻めるところのメリハリをつけてスコアメークに専念。「ショットはきょうもパラパラ。それでもきのうよりボギーが抑えられて、最低限のスコアで回れましたね。前までなら、(ショットが)悪い中でスコアメークすることは絶対にできなかった。ゴルフ力が上がったのかなと思います」と及第点をつける。
2004年2月18日生まれの都は、昨季年間女王の竹田麗央をはじめ、川崎春花、櫻井心那、尾関彩美悠、佐藤心結らと同じ2003年度生まれのダイヤモンド世代のひとり。同世代がツアーで次々と優勝を遂げる中、ケガの影響もあってプロテストは3度失敗した。それでも着実に力をつけて、24年には下部のステップ・アップ・ツアー「大王海運レディス」で史上6人目のアマチュア優勝を達成。同年のプロテストも2位で合格し、晴れてプロの仲間入りを果たした。
プロとしての初戦は、昨年12月に行われた同期たちによる「新人戦」。今大会はそれ以来の実戦だった。「新人戦は謎の団結力があって…。同期は苦しい4日間を乗り越えたライバルだけど、仲間感が強くて特に仲がいい」と笑う。今回は先輩プロもまじえたフィールドで、「試合の雰囲気があって、そこは良かったですね」とシーズン前にいい緊張感を味わうことができた。
プロとしての道を歩み始めたが、プロテスト合格を実感したのは、テスト直後よりも今オフだったという。「プロアマやテレビ番組に呼んでもらいました。今までなかったので、ジワジワ感じています。『都プロ』と呼ばれるのに、まだ違和感があります」と笑顔を見せる。
いくつかのテレビ番組にも出演。その中で、レジェンドの尾崎直道、金子柱憲、そして男子ツアーをけん引する河本力、蝉川泰果との共演もあった。
「楽しいだけでなく、すごく勉強になりました。イメージの出し方とかがすごいです。構えた時点でどういう球を打つかわかるし、ミスをしても次のことを考えている。あの方々と触れ合っているだけで、パワーをもらえてうまくなった気になりました」。テレビマッチといえども、経験豊富な“先輩プロ”から学ぶことは多かったという。
ァイナルQTは53位だったため、今季前半戦の出場は限定的。下部のステップを主戦場にする選択肢もあるが、「(今年は)レギュラーツアー優先でいきたいです。(QT順位の)自力出場や推薦をいただいて出場したい」という方針だ。
プロ1年目の目標も明確。「やっとプロになれたので、ちょっと遅くなったぶん、アクセル全開でいきたい。ルーキーイヤーで優勝して、新人賞を取りたいです。一生に一回なので」。すでにツアーで輝きを放つ同世代と肩を並べられるような活躍を見せたい。
レギュラーツアーのデビュー戦は「アクサレディス」(3月28~30日)。主催者推薦で出場する予定だ。プロテスト合格後の経験や石井忍コーチとの合宿により、確実にゴルフ力は向上している。「(シーズンが始まる)3月には自分がパッと目を覚まして、がんばれる状態にもっていきたい」と意気込む。“冬眠明け”のデビュー戦から、アクセル全開で飛ばしていく。
<ゴルフ情報ALBA Net>
記事提供元:ゴルフ情報ALBA Net
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。