【Lemino BOXING】明かされた“モンスター” 井上尚弥の未来図。「フェザー級に上げてスーパーバンタム級に落とす選択肢もある」
スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(大橋)が試合から一夜明けた25日、横浜市内のジムで記者会見を開き、前夜のファイトと今後について語った。
井上は24日、東京・有明アリーナで行われた防衛戦で、挑戦者のWBO11位キム・イェジュン(韓国)に4回2分25秒KO勝ち。試合が1カ月延期、対戦相手が急きょ代わるという異例の流れだっただけに、「普段だったら一夜明け会見のあとにトレーニングしたいな、くらいの気持ちでしたけど、今はトレーニングしたくないです。それくらいこの2カ月、張り詰めてやってきた」と率直な心境を明かした。
試合後、映像を確認したという井上は「急きょ代わった相手に強引に行くのではなく、その中で組み立てるボクシングができた。自分の中ではいいボクシングができたなと思います」と自らのパフォーマンスに合格点。「ああいう流れの中で満員に近いお客さんが来てくれた。自分はあの光景を忘れない」とファンへの感謝もしみじみと口にした。
この日、メディアの注目を集めたのは今後のプランだ。大橋秀行会長は今後の試合順を、ラスベガスでWBC1位のアラン・ピカソ(メキシコ)戦、その次(場所未定)に元世界王者で現WBA暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)戦、その後にはサウジアラビアからWBAフェザー級王者ニック・ボール(英)との対戦をオファーされていると明かした。
フェザー級進出の具体的な構想が明かされ、集まったメディアは色めき立った。大橋会長は「フェザー級に上げて、そのあとまた戦うべき相手がいるのでスーパーバンタム級に落とす。決まりじゃないけどそういう選択肢もあります」と語り、期待される中谷潤人(M.T=WBCバンタム級王者)とのビッグマッチをスーパーバンタム級で行うつもりであることも説明した。
フェザー級進出について井上は「昨日の当日体重(62.9㎏)であれば十分にフェザー級で戦っていけると思う」と階級アップに不安がないことを強調。そのあとまたクラスを落とすことについても「不安は全くない」と自信満々に言い切った。
「2025年は自分のボクシングキャリアを加速させたい」と語った井上。その言葉どおり、新たなチャレンジが目白押しの一年となりそうだ。
文=渋谷 淳
【制作・編集:Blue Star Productions】
記事提供元:Lemino ニュース
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