深川麻衣が戸惑う姿 村全体で出産を祝福 距離感の近さに抱く違和感 「嗤う蟲」本編映像
2025年1月24日より劇場公開される、城定秀夫監督、深川麻衣主演、若葉竜也共演のスリラー映画「嗤う蟲」から、距離感の近さに違和感を覚える、村全体で出産を祝福するシーンの、本編映像が公開された。
本編映像は、主人公の杏奈が出産したことで村人たちが集まり、お祝いをするシーンから始まる。「よう頑張ったね」と声をかけられ笑顔を見せる杏奈だったが、「おめでとう」ではなく「ありがっさま」という感謝の言葉を連呼され、少し違和感を覚えつつも祝福を受け入れる。自治会長の田久保は「男の子で良かったのう」と語り、杏奈が戸惑いながらも赤ちゃんを田久保の妻・よしこに抱かせると、赤ちゃんを次々と別の村人たちに渡され、不安は大きくなる。
「もう仕事始めたんだら?家事手伝うに」「頼った方がいいで」と言う村人に、「在宅仕事なので大丈夫です」と断るが、杏奈は「赤ちゃんに何かあったら困るに」「必要なもんは届けてあげるに」とたたみかけられ、田久保は「敦夫は麻宮村の子だもんで」と声を上げる。その勢いに圧倒されて断れない夫・輝道を見て、杏奈の表情はさらにくもっていく。そして、よしこが本当に家に手伝いに来たことで、杏奈の気持ちがますます重くなっていく様子が切り取られている。
「嗤う蟲」は、”村社会”の実態を暴くヴィレッジ(狂宴)スリラー。空前の田舎暮らしブームのなか、コロナ禍によって急速に普及したテレワークを追い風に、過疎化が急速に進む地方自治体も、あの手この手と趣向を凝らして移住者を誘致している。しかし、憧れの田舎暮らしが、恐怖のどん底に堕ちてしまうこともあり、移住先で“村の掟”に縛られ、背いたものには常軌を逸した制裁が待つ「村八分」の恐怖もある。日本各地で起きた村八分事件をもとに、実際に存在する“村の掟”の数々をリアルに描き、現代日本の闇に隠されている”村社会”の実態を暴く。
主演は、「まんぷく」「青天を衝け」など数々のドラマや映画に出演している深川麻衣。「街の上で」「市子」などの若葉竜也が共演し、松浦祐也、片岡礼子、中山功太、杉田かおる、田口トモロヲなどが脇を固める。脚本は、「先生を流産させる会」「許された子どもたち」「ミスミソウ」などの内藤瑛亮。監督は、「性の劇薬」「女子高生に殺されたい」などを手掛け、「アルプススタンドのはしの方」で、第42回ヨコハマ映画祭監督賞、第30回日本映画プロフェッショナル大賞監督賞を受賞した城定秀夫が務める。
一足先に本作を鑑賞した著名人によるコメントも公開された。コメントは以下の通り。
【コメント】
■阪元裕吾/映画監督・脚本家
深川麻衣さんと若葉竜也さんという日本映画ファンからすると嬉しいコンビが再共演した舞台は、なんと狂気の因習村でした!
仕上がり倒している田口トモロヲさんと杉田かおるさんが、関わりたくない村人そのものすぎて驚愕しました。嫌な気持ちになりたい人はぜひ見てください。
■二宮正明/漫画家
中盤からの怒涛の展開、気をつけろ田久保(田口トモロヲ)は怪物である!!
だがこの怪物には筋がある。私利私欲の為には動かない、あくまで村の為に生きている!
そう、ここは限界集落、、時にはこんな男も必要なのかもしれない、、
■山本直樹/漫画家
怖い映画です。村が怖い天気が怖い鎌が怖いカボチャが怖い杉田かおるが怖い。
田口トモロヲが一番怖い。
■貴志祐介/作家
人懐っこさも、素朴な方言も、何もかもが神経に障り始めたときには、もう逃げられない。いろいろな意味で、決して近寄ってはいけない村がここにある。もしかしたら、こんな村、日本のどこかにあるんじゃないか?
■りん/YouTube「りんの田舎暮らし」
田舎暮らしに潜む闇を描いたリアル怪奇映画!
近年の田舎暮らしブームは良い面ばかりが着目されますが、この作品では田舎の現実が浮き彫りになっています。
現代ではあり得ないはずの恐ろしい掟の数々は全て実在します。
主人公杏奈のラストシーンの表情であなたは何を思いますか?
■人間食べ食べカエル/人喰いツイッタラー
片田舎特有の過干渉の匙加減が巧い!徐々に村に染まる夫、取り残される妻。孤立する過程をごく自然に切り取る。田口トモロヲを始めとした役者陣の演技もくど過ぎず、程よい厭さを醸し出す。日常系村スリラーここに誕生!!
■吉田 悠軌/オカルト研究家
いや、すごくいい村なんだよ!みんな優しくて明るくて新しいことにも挑戦していて……すごくいい村なんだ、けど怖いんだ。天国みたいな共同体が、ふとしたキッカケひとつで地獄となる。現実もそうなのかもしれないな。
■沙さ綺ゆがみ/ホラー漫画家
柔らかな陽光が紅葉混じりの山々と鉄紺色の日本家屋を照らす。完璧な冒頭10分の後、私たちは”村”が人間を捕食する一部始終を見る!『嗤う蟲』は間違いなく今年最も恐ろしい映画の1本になるはずだ。
■ミミカ・モーフ/ホラー映画紹介Vtuber
この村もうわやです
小規模コロニーでの洗脳と過疎化した村の闇
害虫が体を這う様などすごい嫌悪感
今年の初っ端から素晴らしい作品を
本当にありがっさまです
是非皆様今年最初の嗤い狂い初めをどうぞ
■寺嶋夕賀/映画コラムニスト
この村の闇は極めて生々しく、故に強力。絡みつくような視線に気づいた時にはもう、我々は蜘蛛の巣にかかった蟲なのだ。全体主義に染まり怪しげに嗤う彼らに耐えられるか?
■氏家譲寿/文筆・映画評論家
村八分なんて最悪なことだと思いますよ。
でも、小さなコミュニティには独裁が必要だと思っちゃうんですよね。
怖いけど染まっちゃえば、”みんな楽しそうだなぁ” ……なぁんてね。
あれ?僕、おかしな事、言ってます?
【作品情報】
嗤う蟲
2025年1月24日(金)新宿バルト9 ほか全国ロードショー
配給:ショウゲート
©2024映画「嗤う蟲」製作委員会
記事提供元:映画スクエア
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。