【Lemino Boxing】井上尚弥の防衛戦、延期に続いて対戦相手が変更。大橋会長「さすがに2度目なので驚いていた」
大橋ボクシングジムの大橋秀行会長が11日、横浜市内のジムで記者会見を開き、24日に東京・有明アリーナで予定されていたスーパーバンタム級4団体統一王者、井上尚弥(大橋)とIBF&WBO1位の挑戦者、サム・グッドマン(オーストラリア)によるタイトルマッチの中止を発表した。左目の負傷で昨年12月24日の試合を延期したグッドマンが再び左目を負傷した。井上は同日、同会場で代役挑戦者、WBO11位にランクされるキム・イェジョン(韓国)と防衛戦を行う。
大橋会長のもとにグッドマン棄権の連絡が入ったのは11日早朝。マス・スパーリングでのカットは「前回の3倍ひどい傷で試合はできない。全治半年くらい」とのことで、延期の際には冷静だった井上も「さすがに2度目なので驚いていた」という。
大橋会長は12月に延期が決定したあと、すぐに世界ランカーの中から代役選手を探し始め、OKの連絡をくれたのがキムだった。もし24日にグッドマンが出場できたとしても、キムはリザーブファイトとして同じイベントに出場する予定だったため、話はスムーズにまとまった。
グッドマン陣営に対し、大橋会長は「勝つためには強くなるか、けがするか、ギリギリの戦いなので、グッドマン選手は勝ちに来て最後にけがしてしまったと思う。きっちり傷を治してもらって、また機会があれば戦えればと思います」と挑戦者を気遣った。また、「自分にとっても井上にとってもいいキャリアを積めたと前向きにとらえたい」とも強調した。
急きょビッグチャンスを手にしたキムはオーストラリアを拠点とする32歳で、戦績は25戦21勝(13KO)2敗2分。19年5月、日本同級5位だった小坂遼(真正)にホームで9回終了TKO勝ちを収めるなど、日本人選手と7戦して全勝というキャリアが目を引く。オーストラリアでは日本でもおなじみの元WBOバンタム級王者、ジェーソン・モロニーとスパーリングを重ねて24日の試合に備えていた。
これが世界初挑戦となるキムは「井上選手がスーパーバンタム級に上がったときから、いつかは戦う相手として常に想定しながら研究をしてきた。試合では自分の力をすべて出し、キャリア最大の大一番で(対日本人)8勝目で飾りたい」とアップセットに意欲的なコメントを寄せた。
文=渋谷 淳
写真=青山知雄
[開催概要]
NTTドコモ presents Lemino BOXING 世界タイトルマッチ
井上尚弥 vs キム・イェジョン
開催日場:2025年1月24日(金)
会場:有明アリーナ
【制作・編集:Blue Star Productions】
記事提供元:Lemino ニュース
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。