倉科カナが恋愛群像劇で一人二役に挑む「ドロっとした部分が時々見えて演じ甲斐がありました」<情事と事情>
倉科カナ主演によるオリジナルドラマ「情事と事情」が12月5日(木)からLeminoにて独占配信スタート。今回、倉科が自身の役柄や作品の見どころ、そして恋愛観などについて語ってくれた。
さまざまな事情を抱える男女による恋愛群像劇
本ドラマは同名小説を原作にした、“情事と事情”が絡み合う恋愛群像劇。さまざまな事情を抱える男女の関係が複雑に交差し、意外なつながりを見せていく。
監督を務める井樫彩との初タッグ作品「隣の男はよく食べる」(2023年、テレ東系)ほか、多くのドラマに出演する倉科は主人公・結城愛里紗役。そして、双子の島崎英里華も演じている。
双子の愛里紗と英里華、一人二役の撮影に奮闘「結構大変でした(笑)」
――倉科さんから見た、主人公の愛里紗はどんな人物ですか?
愛里紗は独自の世界観を持っていて、美しいものに対してすごく探究心があって、美しくないものを拒絶する“かわし方”が独特なんです。
自分の中で“美しい城”みたいなものを築いているところがあって、物語が進むにつれて、少しずつ城にヒビが入っていく瞬間があるんですけど、表情こそ大きく変わったりしませんが、ちょっと素顔みたいな部分が垣間見えたりするんです。自分だけの“美学”を持っている子ですね。
――今回、愛里紗のほかに、双子の妹・英里華も演じられていますね。
二役というのはこれまでにも経験があるんですけど、同じシーンで2つの役を演じるということがなかったので、そのシーンの撮影が印象に残っていますし、正直に言うと結構大変でした(笑)。
――実際、どんなふうに撮影されていましたか?
撮影方法が特殊で、カメラを固定して「真ん中からこっちには出ちゃダメですよ」っていう感じなんです。そういった縛りも今までに経験したことがなかったので面白かったですね。
特に大変なのは、会話する時です。自分でした質問に自分が返答して、それに対してまた自分が返すというやり取りになるので、せりふを言うタイミングも大事になってきますし、“こんなに疲れるんだ”って思いました(笑)。せりふも愛里紗と英里華の両方覚えないといけないですし、全部が2倍になっていたのも大変でした。
――これまでにない経験という感じですね。
はい。ただ、愛里紗と英里華は、言ってみれば“静と動”みたいな感じなので、その点では気持ちの切り替えができてリフレッシュされたので楽しかったです。愛里紗はどちらかというと“抑圧”、英里華は“発散型”なので、バランスが取れているんです。
英里華の方が天真爛漫に見えるんですけど、内側にはお姉ちゃん(愛里紗)に対するコンプレックスがあって、ドロっとした部分が時々見えるので、両者共に演じ甲斐がありました。
――愛里紗と英里華は双子だけど全然性格が違っていて、それぞれキャラが立っていますが、他の登場人物も個性的ですよね。全体的に登場する人物が少なめなので、全員がクローズアップされている印象を受けました。
そうですね。この作品は愛里紗が主役ではありますけど、全員が主役と言っていいくらいにそれぞれのキャラクターがしっかりと描かれているので、見てくださる方もいろんな人物に共感しながら見てもらえるんじゃないかなと思っています。
――見た方の反響も楽しみですね。
皆さんの反響は本当に楽しみです。欲望や願望が渦巻いた大人の群像劇なので、どこに注目して見てくださるのか知りたいです。
“理想の恋愛”について語る「相手を思いやれる関係性っていいな」
――本作では、さまざまな“恋愛観”が描かれています。倉科さん自身の“理想の恋愛”は?
私は、大切にしてくれる人だったらいいなって感じですね。大切にしてくれて、不安にさせないくらい懐の大きい人。
相手を思いやれる関係性っていいなと思うんです。お仕事をしていると、どうしても忙しくなって自分のことで手一杯になったりしますけど、そんな時でも相手のことを思いやったりできるのは素敵だなって。
不安にさせないために、自分のことだけじゃなく相手のことも考えながら築ける関係。離れていても相手のことを思うだけで頑張れるような関係性がいいなって思うので、…そういうのを探してます(笑)。
――どうしても仕事が忙しいと自分のことだけになってしまいがちですからね。
そうなんですよね。お仕事を頑張ってるのも格好良いけど、相手のことを気遣う気持ちがあるくらい心に余裕を持てたらいいですよね。
倉科カナ、仕事での“願望”は「“コメディー”をやりたい」
――恋愛だけではなく、いろんな願望が渦巻くドラマですが、倉科さんご自身の“願望”は?
お仕事での願望としては、私“コメディー”をやりたいです。今回も“悪女”を演じさせてもらえて楽しかったんですけど、全然違う感じのもやってみたいなって。
みんな、私の“悪女”はたくさん見てきたと思うんです。今回のドラマに限らず、悪女でいる時間が長いと、その思考を使うからダークな部分に影響を受けてしまう気がして長期間はダメです(笑)。
私に“コメディー”というイメージはあまりないと思うので、皆さんの見たことのない私の表現を見ていただきたいし、楽しんでもらいたいなぁって。
そしてプライベート面での願望は、ここ最近、自分の時間があまりなかったりしたので、友達とごはんに行ったり、旅行したりして充実させていきたいです。今まではお仕事に一直線でずっと走ってきた感じがあるのですが、自分は何が好きだったのか分かんなくなったりすることもあって、自分の感情を整理したり、自分の好きなことをあらためて探していきたいなって思っています。
――最後に見どころを含めたメッセージをお願いします。
さまざまな願望や欲望が渦巻いていて、さまざまな恋愛の仕方があって、それがすごく色濃く描かれているので、映像になるとどんな感じになるのかなと思っていたのですが、美しく色っぽさもありながら、とても上品な仕上がりになっています。
そんな恋愛群像劇を、キャラクターに共感して見るのもいいですし「こういう世界、私は関係ないわ」って思って見てもらってもいいのかなって思っています。面白いのでぜひたくさんの方に見ていただきたいです。
「情事と事情」あらすじ
裕福な家庭の娘として生まれ、装幀家として活躍する結城愛里紗(倉科カナ)。愛里紗の夫で会社役員の結城修(金子ノブアキ)。
愛里紗の友人でフリーライターの中条彩江子(さとうほなみ)。カメラマンの世良晴人(佐藤寛太)。
愛里紗の夫・修と愛人関係にある玉木まりも(森香澄)。ピアニストの佐藤玲門(寺西拓人)と、その恋人でピアノバーの経営者兼バーテンダー・水無月流奈(真飛聖)。
次第に各々が抱える事情が明らかになり絡み合って、意外なつながりを見せていく大人たちの“情事と事情”を描いた物語。
【制作・編集:WEBザテレビジョン編集部】
記事提供元:Lemino ニュース
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。