現役女子高生プロが挑んでいる初QT 福田萌維は“逆襲の誓い”「まだあきらめていません!」
<JLPGA ファイナルQT 2日目◇27日◇葛城ゴルフ倶楽部 宇刈コース(静岡県)◇6454ヤード・パー72>
今月1日まで行われていた最終プロテスト合格者26人のうち、現役高校生の一発合格組は福田萌維、加藤麗奈の2人。そして、ともにこのファイナルステージに進出し実力の片りんをうかがわせているが、葛城では“プロの洗礼”とも言うべき苦しい戦いを強いられている。
ただトータル7オーバー・92位タイで3日目を迎える福田の目は輝きを失ってはいない。「まだあきらめていません!」。そう言ってさわやかな笑顔をみせる。
この2日間の課題は「得意」と話すパッティング。「傾斜の読みとかグリーンに対応できていないですね。バーディチャンスにつけても、それを外してしまっていて」。初日のパット数は「35」で、2日目は「34」。パーオン率はそれぞれ83.3%(15/18)、66.6%(12/18)と悪くないだけに、グリーン上での歯がゆさが自分のなかでも違和感になる。
悔しいのは、このスコアよりも、「力を出し切れていない」と感じる部分。「まだまだいけると思ってます。ここでつまづいていたらレギュラーツアーでは上位にいけないと思いながらプレーして、少しでも上を目指します」。こう言って、自らを鼓舞する。
出身地は和歌山県の岩出市だが、高校は宮崎県の日章学園高に進んだ。「体験入部に行った時に声をかけていただけて、自分に合っていると思いました。強い先輩もたくさんいて」。今回のQTでは菅楓華と、プロ入りは同期になった荒木優奈という、高校の1学年先輩もいる。荒木とは高校時代に寮で同部屋にもなったことがある親しい間柄。そして、憧れのプロゴルファーにも挙げる菅は、今回の会場で会うとすぐに駆け寄ってくれ『(プロテスト合格)おめでとう!』と声をかけてくれた。緊張する舞台で、少し安心感が得られる部分だ。
身長167センチとスラリと伸びた体から繰り出されるドライバーショットは、飛距離250ヤードを超える。小学1年生から6年生までは地元の少年野球チームにも所属しており、迫力のあるスイングも魅力だ。来季前半戦のレギュラーツアー出場権獲得には、35位付近に入ることが目安になる。“最後の一球”まで全力を注ぎ、トップカテゴリーで開幕を迎えることを目指していく。(文・間宮輝憲)
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