河本力が姉・結と5年ぶりタッグ「自分より優秀なゴルフ脳、心強い」
<ゴルフ日本シリーズJTカップ 事前情報◇26日◇東京よみうりCC(東京都)◇7002ヤード・パー70>
賞金ランキング24位の河本力が最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」に2年ぶり2度目の出場を果たす。今回キャディに起用したのは、今季国内女子ツアー1勝を挙げた姉の河本結だ。2019年の「アクサレディス」で結が優勝して以来の姉弟タッグとなる。
今大会の出場が決まった場合にタッグを組むことは「開幕戦から話していました」と今季の開幕時から計画されていた。「力(りき)にとってひとつのモチベーションになってくれたらいいなと思い、私がやるとずっと言っていました。前に(力が)キャディをしてくれたとき、勝たせてもらった。私も力になりたい」(結)と、姉としての思いを込めた目標だった。
それが実現し、特別な4日間に挑んでいく。「自分より優秀な脳がもう1つあると考えると、すごく心強い。目の前の事態に向き合えると思いますし、状況判断の中で少しでも焦りが出たりしたときに“選手目線”になってくれると思う。落ち着いてやれると思いますし、すごく楽しみです」と力は姉に信頼を寄せる。現役選手であり家族でもあるキャディは、メンタル面でも頼もしい存在になりそうだ。
結ももちろん優勝を目指しているが、プレーヤーとして学ぶ姿勢も忘れない。「どう攻略するかという“ゴルフ脳”は、こういう(難コースの)セッティングじゃないと鍛えられない」。女子ツアーでは経験できない難セッティングを歓迎する。
「女子のセッティングは、言い方が悪いかもしれませんが、とりあえずピンを狙って打てばチャンスが作れて、それを決めればバーディが取れるようなものが多い。でも、ここではどうやって楽にカップインさせるかを考えて、逆算してセカンドショットを打つ必要がある。そのためには、ティショットから戦略を立てないといけない。こうした頭を使うセッティングはなかなか経験できないので、間近で見られるのはとてもいい勉強になります」
国内女子ツアーは一足先に最終戦が終了し、結はオフに入った。「自分の感覚で気持ち悪い部分を解消するきっかけにしたい。試合中でやり切れるヒントを得られれば」と、この大会を学びの場としても捉えている。
力の目標は「もちろん優勝」だが、それ以上にプレー内容に満足することだという。「ワンショット、ワンショットでベストを尽くすことが目標。できることをすべてやり切れば、結果はついてくると思う。今週も(結から)いいアドバイスをたくさんもらったので、初日からいい状態で臨みたい」と力強く語った。
ちなみに、力のキャディバッグは「他の男子プロと比べてもすごい重い」とのこと。その重さはおよそ「25キロ」で、「18キロぐらい」だという結のキャディバッグと比べても格段に重い。今回は手引きカートを使用する予定だが、練習ラウンド中には実際に担ぐ場面も。「これは持てない。めちゃくちゃ重いんですよ…(笑)」(結)と苦笑い。ドライバーの平均飛距離310ヤード超。“驚異の飛ばし屋”はさすがの重量装備だった。(文・高木彩音)
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