太眉ラインでボギーフリー! 飯島宏明は「とにかくパターが入って」シード圏内へ浮上
飯島宏明がシード喪失の危機にある。国内シニアツアーの今季最終戦が行われる鹿児島に乗り込んできたときの賞金ランキングは31位で、来季の出場権が与えられる30位以内からわずかにこぼれていた。
シードを確定させるにはおよそ100万円の上積みが必要で、それには今大会でトップ10が目安となる。初日は「70」で2アンダー・8位タイとまずまずのスタート。そして2日目は4バーディ・ボギーなしの「68」と4つ伸ばし、トータル6アンダーは4位タイと順位を上げて最終日を迎える。このままの順位なら190万円を加算して4年連続のシードが決まる。
「ショットは良くないです」と言いながらもボギーフリーで回れたのは「とにかくパターが入っています」とグリーン上でカバーできているから。「一緒に回った倉本(昌弘)さんにも言われましたけど、とにかくパターがヤバイくらいに入っています。どっからでもパーです」。グリーンを外しても寄せワンでしのぎ、好スコアにつなげている。
パット好調の要因は「太い線」を挙げる。シニアに関わらずツアーではボールに線を引いて、グリーン上でターゲットラインに合わせる選手は多い。飯島もその1人なのだが、その線が「笑っちゃうくらい」太いのだ。「線が細いとすごい神経質に『ちょっと左向いているな』とか気になったりするんですけど、太いとアバウトに置けるので何か落ち着いてできるんです」。
きっかけはクラブチャンピオンを獲ったこともあるアマチュアとのラウンドだった。「その方がすごい太い線で、あまりにパターが入るので真似しようと思ったんです」。早速、今週の練習ラウンドから試してみたところ、「感触が良かった」。試合に入っても4メートルのパーパットを入れてしのぐなど、パットがスコアに大きく貢献している。
2021年のシニアデビュー以来、3年連続で賞金シードを維持してきた飯島。「今年はパターがダメで」と、パッティングがネックとなり、シード喪失の危機に直面していた。それが太眉のようなボールのラインによって逆転シードどころか、トップとは3打差で初優勝も狙える位置で大会最終日に臨む。「このまま終わりたいですね」。残り18ホールで「しびれる」戦いから解放される。
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