ネリー・コルダはスロープレー問題の“非情な極論”に賛成「ファンのためにも良くない」
<CMEグループ・ツアー選手権 事前情報◇19日◇ティブロンGC(米フロリダ州)◇6700ヤード・パー72>
先週の米国女子ツアー「ザ・アニカ・ドリブンbyゲインブリッジatペリカン」では『スロープレー』の問題が再び浮き彫りとなった。大会3日目の土曜日。中断があったわけでもないにもかかわらず、進行が後れて最終組のプレー時間は5時間38分に及んだ。予定されていたテレビ放送時間はオーバーして、51分間の延長を余儀なくされた。
これについて、優勝争いを演じたチャーリー・ハル(イングランド)は最終日に、「3回ペナルティをしたら、即座にツアーカードを失うにすればいい。そうすれば多くの人が急ぐはず」と、非情な極論を提案した。
もちろん、スロープレーに関する議論はいまに始まったことではないが、ハルの発言から2日後、優勝賞金史上最高額の400万ドル(約6億1800万円)を争う最終戦でも、スロープレーについての質問は止まらなかった。
今季7勝を挙げて世界ランキング1位に立つネリー・コルダ(米国)は、ハルの意見に「面白いね」と肯定的な反応を示した。「個人的には、これは非常に大きな問題だと思う。見に来てくれるファンのためにも良くない。6時間近くも試合を見続けるなんて、とてもイライラするはず。試合の足を引っ張るだけだし、本当に改善する必要がある」と語る。
さらに「ルールオフィシャルは最初のグループから監視する必要がある。2分とか遅れるだけでも、全体の進行に影響が出る。みんなプロセスを始めるのが遅すぎるし、長く立ちどまりすぎている。繰り返しになるけれど、プレーのペースを監視するために、現場にはもっと人が必要だと思う」
今大会限りでツアーの第一線を退くことを発表しているレクシー・トンプソン(米国)も、「(ハルの意見は)少し攻撃的だけれど、反対はしない」と話した。「間違いなくLPGAの問題。3人組のラウンドに4時間30分以上かけるべきではない。罰金でも何でもいいから、プレーを早くするために何かをしなければならない」と訴えた。
スロープレー問題は米女子ツアーに限らず、米男子ツアーや欧州ツアーでも指摘されている。国内女子ツアーでは今年の開幕戦からルールを“厳格化”することを発表しているが、改めて、それぞれがいまの状況を鑑みる必要がありそうだ。(文・笠井あかり)
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